[本文]

国名:
米国
公開機関:
行政管理予算局(OMB)
元記事公開日:
2020/01/07
抄訳記事公開日:
2020/01/09
元記事の言語:
英語

OMBがAIアプリケーションの規制に関する指針案を公開

Draft Memorandum to the Heads of Executive Departments and Agencies, “Guidance for Regulation of Artificial Intelligence Applications.”

本文:

2019年1月7日付け、大統領府行政管理予算局(OMB)が発表した標記文書の概要は以下のとおり。
(訳注:本発表はドラフト版の公開であり、正式な発出ではない)

本覚書は、「人工知能(AI)におけるアメリカのリーダーシップの維持」に関する大統領令に基づき、AIによって促進あるいは実現される技術や産業セクターに対する規制的および非規制的アプローチを各連邦機関が作成する際の指針を提供するものである。

AIの展開は、安全性、公平性、福祉、透明性、およびその他の社会的目標を向上させる可能性を秘めており、米国がAI開発のグローバルリーダーとしての地位を維持することは、経済・国家安全保障のために不可欠である。そのためには、規制と非規制の両方のアクションを通じてAIの開発と展開に対する不要な障壁を減らすことによって、米国の中核的価値を保護しつつ、イノベーション、成長、信頼を生み出すアプローチが必要である。連邦機関は、AIシステムを社会が恩恵を享受できないような非常に高い水準に保つ予防的アプローチを避けなければならない。AIがリスクを伴う場合は、AIを採用することの潜在的な便益とコストを考慮する必要がある。

各連邦機関は、以下の原則を踏まえたアプローチを検討の上、AIアプリケーションの規制措置に関する計画を提出すること。

1. AIに対する公衆の信頼:政府のAIへの規制的および非規制的アプローチは、信頼性、堅牢性、信頼性の高いAIアプリケーションを促進し、AIに対する公共の信頼に貢献することが重要である。
2. 公衆の参加:連邦機関は、公衆が情報を提供し、規則制定プロセスのすべての段階に参加するための十分な機会を提供しなければならない。
3. 科学的公正性と情報品質:連邦機関は信頼を構築し、データの品質と透明性を確保するために科学的・技術的な情報とプロセスを活用する必要がある。
4. リスクの評価と管理:すべての活動にはトレードオフが含まれることを認識し、リスクベースのアプローチを使用して、どのリスクが許容可能であり、どのリスクが許容できない損害、または便益以上のコストをもたらすかを判断する必要がある。
5. 便益とコスト:リスク評価の一環として、連邦機関はAIアプリケーションの開発と展開に関連する規制を検討する前に、社会的コスト、便益、および分布効果を十分に検討する必要がある。このような考慮事項には、AIを実装する潜在的な便益とコスト、AIの実装によってシステムが生成するエラーの種類が変わるかどうか、他の既存システムで許容されているリスクの程度との比較、等が含まれる。
6. 柔軟性:連邦機関は、AIアプリケーションの急速な変更と更新に適応できるパフォーマンスベースの柔軟なアプローチを追求するべきである。
7. 公平性と非差別:時として、AIアプリケーションがAIに対する国民の信頼と信頼を損なう差別的な結果や決定をもたらす現実世界のバイアスを導入しうることを踏まえ、規制的および非規制的アプローチの検討においては、AIアプリケーションによって生成された結果や決定に関して公平性と非差別の問題を考慮すべきである。
8. 開示と透明性:透明性と開示がAIアプリケーションに対する公衆の信頼と信任を高めることができる。連邦機関は、AIアプリケーションによっては人間の自律性を高めうることもあることを認識し、開示や透明性のための追加的な措置を検討するに当たっては既存あるいは展開中の法規制環境が十分か、慎重に考慮する必要がある。
9. 安全性とセキュリティ:連邦機関は、安全・セキュアで意図したとおりに動作するAIシステムの開発を促進し、AIの設計、開発、展開、および運用プロセス全体にわたって安全性とセキュリティの問題を検討することを奨励する必要がある。
10. 機関間の調整:連邦機関は経験を共有し、関連政策の一貫性と予測可能性を確保しつつ、プライバシー、市民の自由、および米国の価値を適切に保護し、セクターおよびアプリケーション固有のアプローチを可能にするため、相互に調整する必要がある。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]