[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国科学振興協会(AAAS)
元記事公開日:
2019/11/11
抄訳記事公開日:
2020/01/14

AAASが議会への書簡でEPAによる規制科学の透明性強化への懸念を再表明

Letter from AAAS Interim CEO Alan Leshner to U.S. House Science Committee on EPA and Transparency

本文:

2019年10月22日付けの米国科学振興協会(AAAS)による標記書簡の概要は以下のとおりである。

AAASは、下院科学・宇宙・技術委員会が11月13日に公聴会を開き、環境保護庁(EPA)での意思決定における科学の役割を議論することを高く評価する。AAASは、規制科学の透明性を強化するEPA規則案に対し、政策決定プロセスで利用可能な最良の科学を使用するEPAの能力を損ない、最終的にその決定における科学の使用を制限するものであるとの懸念を表明している。

提案されているEPA規則案は、公開されていないピアレビュー済みの科学研究データは意思決定に使用するには厳密ではないという欠陥のある標準を設定するものである。これは、公共政策におけるエビデンスの使用にとって有害である。

もう一つの懸念は、EPAがどの科学情報を再分析や再現の対象とするかを決定するにあたり、適切な監視機関による適切なチェックとバランスが整備されているかということである。提案された規則案では、誰が独立したピアレビュアーとして機能し、誰が決定を下すのかは明確に説明されておらず、唯一EPA長官が、透明性規則の例外を認めることができるとされている。EPAは環境および公衆衛生に関わる幅広い科学分野に取り組んでいるため、このような例外規定は、関連する科学アドバイザーが意思決定プロセスで果たすべき重要な役割を排除する可能性がある。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]