[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学技術情報研究所(ISTIC)
元記事公開日:
2019/11/19
抄訳記事公開日:
2020/01/20

中国科技論文統計2019年発表

中国科技论文统计结果新闻稿

本文:

2019年11月19日、中国科学技術情報研究所が中国科技論文統計を発表した。毎年発表されているものであり、本年は以下の諸点を重要ポイントとして発表した。

1.同研究所が科学計量学の手法により選考している「卓越論文」が増加。被引用回数が世界平均を超える「国際卓越論文」は、中国の国際論文の36.4%を占める。

2.2009年から2019年の被引用回数が各分野の世界のトップ1%に入る論文において、中国の論文は30,755本で世界の20.0%を占める。前年に比べ、23.9%増加し、順位を一つ上げ、世界第2位。

3.国際的にホットな論文(ここでは、最近2年間に発表された論文で、最近2か月に多数引用されており、かつ被引用回数が各分野のトップ0.1%に入るものをカウントしている)のうち中国の論文は1,056本で世界の32.6%を占める。順位を一つ上げ、世界第2位。

4.各分野でインパクトファクターが最高のジャーナル155誌での論文数は、61,420本。中国の論文は11,318本で2017年に比較して3,059本の増加。世界で18.4%のシェアで世界第2位を保持。

5.世界トップクラスのジャーナル8誌(2018年の被引用数が10万回を越え、インパクトファクターが30を超えるもの: Nature, Science等)における2018年の発表論文12,172編中の中国の論文は828本で、6.8%、世界第4位。Article とReview に限った場合も世界第4位で前年発表と同順位。Science, Nature, Cellの3誌について見た場合も順位は同じ。

6.2009年から2019年10月まで中国の研究者が発表した国際論文は260.64万本で、世界第2位。本数では、2018年発表に比べ、14.7%増加。総被引用回数は2,845.23万回、25.2%増加し、世界第2位を保持。

7.中国は、材料科学、化学、エンジニアリング、計算機科学、物理学、数学の6分野において、論文数が世界の2割を超えている。被引用回数については、材料科学、化学、エンジニアリングの3分野で世界第1位。化学とエンジニアリングは、今回初めて第1位となった。農業科学、生物・生物化学、計算機科学、環境・生態学、地学、数学、薬学・毒物学、物理学、植物学・動物学の9分野で世界第2位。

8.2018年に中国が発表した国際論文中11.08万本が国際共著論文。2017年に比べ1.34万本の増加で13.8%増。国際共著論文は、中国発表論文の26.5%を占める。中国の研究者が第1著者であるものが69.1%。協力相手国・地域は157あり、米国とのものが国際共著論文の55.79%を占める。著者が100人を超え、協力機関数が50を超えた論文が583本で前年に比べ75本の増加。分野は高エネルギー物理、天文・天体物理、医薬衛生、生物学等。中国の研究者が筆頭著者であるものは45本。

9.2018年、SCI収録の中国の科技ジャーナルは187誌、前年に比べて14誌増加。2018年に総被引用回数が、当該学問分野のトップ25%に達したものは15誌で3誌の増。インパクトファクターが各分野のトップ25%に入るのが50誌で4誌の増。

10.科学技術情報研究所では、科学計量指標と評価を合わせ、毎年、中国の優れた科技ジャーナルから5000本を目安として優秀な学術論文を選考し、「先導者5000-中国の優れた科技ジャーナルのトップ学術論文プラットフォーム(F5000)」を構築している。世界の著名な出版社がリンクを貼るなど注目を集めている。

〔DW編集局〕*本記事は科学技術振興機構北京事務所の協力を得て作成された。