[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2019/12/03
抄訳記事公開日:
2020/01/29

グローバルな水危機克服に新たな道

Karliczek: Wir gehen neue Wege im Kampf gegen die globale Wasserkrise

本文:

連邦教育研究省(BMBF)の持続的な「リサイクルおよび淡水化による水の利用性向上」に関するプロジェクトの最終会議が開かれ、その結果が発表された。これに関してBMBFは概略下記のような報道発表を行った。

12月3日および4日ベルリンにおいて開催された会議でプロジェクトの成果が発表された。会議に当たりカルリチェク大臣は次の声明を発表した。

「水は持続的発展の命であり、鍵である。IPCCの報告は今後数十年に世界の多くの地域において干ばつや異常気象の危険が迫っていることを示している。地球の表面にある水で充分な質を有するもののうち、利用できるのは僅かな部分に過ぎないことを認識している。

この状況は全人類に関係している。グローバルな水危機に対する戦いで新たな道を切り開き、水再利用のための革新的な技術を促進していく。BMBFの研究は、水不足地域における利用可能な水量を増加させることに寄与するものである。グローバルな水危機に対する戦いで極めて重要である。またイノベーションを支援して、メイド・イン・ジャーマニーの環境技術の経済的チャンスに資することができる」。

水再利用に関する新しいプロセスおよびコンセプトは、増加する水需要を世界レベルで、持続的に満たしていくことへの貢献が期待されている。例えば、研究者は市町村の下水を安全かつ経済的にリサイクルする新しい技術を開発し、農業における灌漑に利用出来るようにした。また薄膜フィルターの改善により、塩水を効率的、持続的に飲料水、農業、産業のために淡水化することを可能にする。これは飲料水の節約にも繋がる。他にも浄化された水の残留物である塩を原料として再利用することもできる。

BMBFの研究助成の目標は、持続性に関する研究とイノベーションをドイツのブランドとして定着させることにある。「持続的な水資源管理」は年間12%の成長が予測されており、2025年には800億ユーロ弱の市場規模に達する見込みで、ドイツの環境技術は最大の成長率を有しているからである。

[DW編集局]