[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
経済・財務省
元記事公開日:
2019/12/18
抄訳記事公開日:
2020/02/20

デジタル・インフラ業界戦略契約の締結

Signature du contrat stratégique de la FILIERE INFRASTRUCTURES NUMERIQUES

本文:

経済・財務省は2019年12月18日付で全国産業委員会(CNI)による標記文書を公表した。本文書の概要は以下のとおり。

● デジタル・インフラ業界の実績を示す数字

この業界は400億ユーロ以上の売上高を計上し、そのほとんどは通信事業からのものであり、主に零細・中小企業で構成される約1万3,000の企業がある。約14万人を直接雇用する。

● デジタル・インフラ業界戦略委員会

2018年11月に全国産業委員会(CNI)は「デジタル・インフラ」業界戦略委員会(CSF)を設置した。CSFでは4件のプロジェクトを特定し、各ロードマップが業界契約に詳述されている。

● 「デジタル・インフラ」業界契約を構成するプロジェクト

1) 5G

これはCSFの最も象徴的なプロジェクトであり、スタートアップ、零細・中小企業、大企業がアクセス可能なマルチサイト・マルチオペレータの5Gプラットフォーム・ネットワーク構築を目標とする。政府の5Gロードマップの一環であるこのネットワークは、既存のプラットフォームを統合し、新規プラットフォームも構築する。将来の垂直市場とのリンクを目標として、技術イノベーションを目指す。本プロジェクトは次の2つの主要領域で構成される。

  • 5Gネットワークの展開で克服するべき課題や障害を把握するべく、テーマ別研究を通じて戦略を策定する。
  • 5Gプラットフォームの持続可能なネットワーク構築に取り組み、マルチサイト・ネットワークでの5Gイノベーション・インフラの確立を可能にする。

2) 「スマート」地域の構築

本プロジェクトの目標は各地域の「スマート」化を実現することである。本業界の目標は、データのガバナンス・相互運用性の問題に特定の関心を置いて、まずは地方自治体と協力してスマート共同体の共通のビジョンを構築することである。本業界はまた、多様な類型の都市において、データ蓄積プラットフーム及びスマート地域の本格的実証試験プロジェクトを実施する。

3) デジタル・インフラの新規専門職向け雇用と人材育成ルートの確保

本プロジェクトの目標は、業界(5G、スマート地域)における新規雇用の実行協約の実施のほか、デジタル・インフラの各種専門職間の橋渡し促進、新規人材育成促進、新たな認定資格の出現を目的とした計画の実施である。

4) 輸出オファーの戦略策定に関与し、オープンで共有されたインフラを展開するフランスモデルの普及を図る

本業界はデジタル・インフラに関するフランスの製品、サービス、ノウハウの目録作成を目指しており、これによって国際的な販売促進、本業界の国際的イメージの構築、人材育成や能力確保の面で大きな関心を抱く諸国での提携関係構築が可能になる。

[DW編集局+JSTパリ事務所]