2020年1月9日付国立研究機構（ANR）の標記発表の概要は以下のとおり。

ANRは、高等教育・研究領域における「将来への投資プログラム」（PIA）の施策に関する国の実行機関として、委託プロジェクトの進捗管理を行っている。その一環として、科学界、高等教育・研究施設、全国および地域の教育研究機関に対して、地域別、科学分野別、施策別にプロジェクト進捗状況の総合的な展望を示した総括報告を提示している。

2011年の PIA 1 の開始以降の委託プロジェクトの進捗管理は、ANRによって3つの分析軸（地域、科学分野、プログラムによる施策）に沿って実行されている。本総括は、ANRが実施する現地視察や年次報告（研究報告、指標、支出明細）に基づいて作成されるが、審査員によるプロジェクト評価や、必要に応じて計量書誌学的調査も行われる。

• 地域の進捗管理の年次総括

主として全国および地域の教育研究関係機関を対象とする。2011～2018年の期間のPIAプロジェクトの進捗状況を示す。予算と支出、地域間プロジェクトの財務フロー、主な進捗管理指標（資金支援を受けた論文の数、発表記事数、出願特許数、起業件数など）のほか、主力プロジェクトに焦点を当てている。地方のプロジェクトリストも掲載されている。ANRは最近、海外領土で活動しているプロジェクトの進捗管理総括を公表した。

• 科学分野ごとの進捗管理総括

およそ2〜3年ごとに作成される科学分野ごとの進捗管理総括は、2011〜2018年の期間の特定の分野におけるPIAプロジェクトの貢献度に焦点を当てている。プロジェクトの数、施策ごとの配賦額、進捗状況、主たるパートナー、具体的テーマ、進捗管理指標のほか、象徴的ないくつかのプロジェクトなどである。ANRが最近公表した総括の対象テーマには、農業・生態学、人文社会科学（SHS）、材料工学（SMI）、地球科学、宇宙、健康生物学がある。

• 施策ごとの進捗管理総括

政府に伝達すべき事項に加えて、施策の進捗状況について作成される。バイオテクノロジー・生物資源施策の進捗管理総括が最近ANRによって公表された。

[DW編集局+JSTパリ事務所]