[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/01/24
抄訳記事公開日:
2020/03/09

持続的発展のための研究フレームワークプログラム(FONA)はドイツの持続可能性強化のための牽引車

BMBF-Forschungsprogramm FONA ist Impulsgeber für mehr Nachhaltigkeit in Deutschland

本文:

1月24日フラウンホーファー協会 システム・イノベーション研究所(ISI)がこれまでのFONAの評価を発表。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

2005年のFONA開始以来、BMBFは2018年初頭までに約52億ユーロを投資し、約1万件のプロジェクトを支援してきた。計画の中心にあるのは常に、研究とイノベーションを介して、いかにしてこれからの世代のために未来を生きる価値のあるものにすることができか、ということである。

これに関してBMBFのマイスター政務次官は次のように語った。「ISIの評価によれば、BMBFのFONAプログラムは、ドイツにおいて国際的発信力を持った持続可能性研究を確立することに大きく寄与してきた。その一例が気候研究だが、BMBFの施策は気候保護に関する重要な政策的論議の枠組を越え、幅広い持続可能性のアプローチを追求している。FONAの評価は、正しい道筋を進んでいることを示している」。

気候領域においては、これまで明確に自然科学に基づいていた研究分野に社会科学的な観点を組み込むことに成功した。この体系的な考察方法は実証されており、今日では学際的な持続可能性研究の中心的な特徴となっている。こうしたアプローチは自然科学者以外も参加しているFONAプロジェクトを際立たせている。研究成果は、迅速に持続的な実践に移行され、意思決定に役立つ知見が開発される。参加企業、特に中小企業はイノベーション力および市場でのポジショニングが向上したことを報告している。FONAは、より高い持続可能性と繁栄が同時に達成されうることを示している。

FONAにおける研究の効果を上げるために、評価者は同プログラムで、より明確に具体的な目標設定することを推奨している。BMBFはこの推奨を受け入れ、将来FONAを一貫して国連のアジェンダ2030と関連づける。とりわけ研究成果の政治、社会、経済への移行はこれまでにもまして強化されることになる。

持続的発展のための研究フレームワークプログラム(FONA):
FONAおいて、2005年以来BMBFの研究助成活動はエネルギー、気候、生物多様性、資源効率化、ソーシャルエコロジー、海洋研究等のテーマにフォーカスしている。同プログラムの究極的な目標は、持続可能性向上にむけた社会改革である。これを実現するためにFONAは、学際的(interdisciplinary)、超域的(transdisciplinary)、および体系的(systemic)なアプローチに特別の重点を置いている。実践実行者は実践志向の研究を確保するために数多くのプロジェクトに関与している。

[DW編集局]