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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
- 元記事公開日:
- 2020/01/14
- 抄訳記事公開日:
- 2020/03/17
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バイオ経済の保護に関するNASEMの新報告書
- 本文:
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2020年1月14日付けの全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による記事の概要は次のとおりである。
NASEMの新しい報告書(Safeguarding the Bioeconomy)によると、米国は、バイオ経済において国際的なリーダーであるが、リーダーシップの分散、不十分な人材育成、脆弱なサイバーセキュリティ、基礎研究投資の停滞、国際競争等の課題に直面している。報告書では、これらのリスクを軽減し、強力なバイオ経済を維持するために、米国がとるべきステップを推奨している。それには、科学、経済、規制、安全保障機関全体の調整を確保するために、大統領府内に調整機関を設置することが含まれている。
バイオ経済は、ライフサイエンスとバイオテクノロジーにおける研究とイノベーションによって推進される経済活動と定義され、それはエンジニアリング、コンピューティング、情報科学の技術的進歩によって実現される。本報告書を作成した委員会による分析では、バイオ経済は国内総生産の5%以上(9,500億ドル以上)の価値を有している。
本報告書では、米国がバイオ経済の国際的リーダーシップを維持するためには、関連政策と機能の慎重な分析、連邦政府の継続的な科学への投資、そして、国際協力への支援が必要であると述べている。
バイオ経済関連行政の調整:
現在、いかなる政府機関も、バイオ経済を監視、評価、推進、保護する権限を持っていないため、これらの大規模な政府機関間の調整を可能にする戦略的調整機関を大統領府に設置することを、本報告書では推奨している。国際競争と人材:
本報告書では、あらゆるレベルでの人材開発が投資の最優先事項であると述べ、世界中の科学者を引き付けて米国内に留めることを推奨している。サイバーセキュリティとデータアクセス:
本報告書では、生物学的情報データベースの価値と有用性を保護するために、政府機関は近代化、キュレーション、整合性に投資する必要があると述べている。基礎研究への投資:
本報告書では、基礎研究への米国政府の投資の減少は、対処すべき大きな懸念材料であると述べている。 [DW編集局+JSTワシントン事務所]