2020年1月23日付けの全米科学・工学・医学アカデミー（NASEM）による標記記事の概要は以下のとおりである。

新しい年と新しい10年を迎え、2020年代に入る。長年の地政学的な同盟関係が変化するように大きな変化が待ち受けている。ビッグデータ、人工知能（AI）、情報の性質そのものが、私たちの生活や仕事のやり方を変革しつつある。気候変動の影響は世界中の何百万人もの人々に影響を与えている。

しかし、大きな変化とともに大きな機会が訪れる。科学と証拠を通して未来形成を支援する機会である。何十年もの間、NASEMの独立した専門家による助言は、米国および世界で途方もない成長と繁栄をもたらした政策を導きサポートしてきた。多くの複雑な課題を前に、科学、工学、医学の研究と革新が社会全体の貴重な進歩への道を導くと確信している。

• 公共政策およびその対話にエビデンスを提供する
  2020年は大統領選の年であり政治的不透明さが生じうるが、我々はこれまで議会や行政と強い関係を築き、困難な政治情勢に対処してきた。また昨年はTEDをホストするなど、新たな広報･発信にも力を入れている。
•  新たな、より強力な国際連携を構築する
  我々は、ゲノム技術の開発と使用に関する原則、工学分野のグランドチャレンジ、地球の未来に関するノーベル賞サミットなど、各国アカデミーや国際機関との連携を推進している。
•  アカデミーの現代化を図る
  国や世界が変化する中、我々も発展しなくてはならない。改革は始まりつつあり、例えば各アカデミーは会員の行動規範を制定した。また、会員の選出に当たって人種、性別、年齢等の多様性を向上させるよう取り組んでいる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]