[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
首相官邸
元記事公開日:
2020/01/27
抄訳記事公開日:
2020/03/31

世界で最優秀の人材に無制限の数のビザを提供して英国の科学を強化する

Boost for UK science with unlimited visa offer to world's brightest and best

本文:

2020年1月27日付首相官邸の標記発表の概要は以下のとおり。

世界トップクラスの科学者、研究者、数学者を引き寄せるための新しい早期発行ビザ制度が2月20日に開始される。これは、科学、研究、イノベーションを政府の政策課題の最上位に置くという昨年夏の首相によるコミットメントを受けたものである。この特別待遇のグローバル人材ルートでは、英国に来ることができる人の数に上限はなく、トップ人材を支援するという政府の取り組みを示すものである。

グローバル人材ルート(Global Talent route)は、Tier 1(特に優れた人材)ルートに代わるものであり、今回初めて英国研究・イノベーション機構(UKRI)が科学・研究コミュニティからの応募者を承認する。

  • UKRIが管理する新しい早期発行ビザ制度では、欧州宇宙機関(ESA)や日本の科学技術振興機構(JST)などから名誉ある助成金や賞を受けた英国に本拠を置く研究プロジェクトによる、(高等教育機関、研究機関、公的セクターの研究施設に恩恵をもたらす)トップクラスのグローバル人材の採用を可能にする。これにより(採用対象の)個々の研究者はビザ申請段階で早期発行の恩恵を受けることができる。
  • マリー・スクウォドフスカ・キュリー・アクションズ(MSCA)、欧州研究会議(ERC)、ヒューマン・フロンティア・サイエンスなど適格なフェローシップの数を2倍にする。これも早期発効ビザの対象になる。
  • 扶養家族の労働市場への全面的アクセスは、引き続き確保する。
  • 個々の研究者が、英国に到着する前、または特定の職に就こうとする前に、雇用のオファーを保持していることを要求しないことで、このルートの柔軟性を維持する。
  • このルートで承認された科学者、研究者のすべてに対して迅速な定住への道を提供する。
  • 研究関連の目的で海外に出ることが必要とされる場合、研究者とその扶養家族には不在規則の適用を免除し、定住の申請時にペナルティが科せられないようにする。

この変更は、科学・研究の世界的なスキルを持つ人材ができるだけ早期に英国に来られるようにするための、より広範な初期段階改革の一部である。

グローバル人材ルートへの改革は、今後5年間で最高のグローバル人材による実験的で想像力のある数理科学研究を資金支援する最大3億ポンドの政府の野心的な投資とも一致する。年間約6,000万ポンドの資金が利用可能であるため、この投資は新規博士号取得者に対するファンディングを倍増するほか、数学フェローシップと研究プロジェクトの数を増やすことになる。

[DW編集局]