[本文]
-
- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2020/02/07
- 抄訳記事公開日:
- 2020/04/02
-
大統領府が量子ネットワークのための戦略ビジョンを発表
- 本文:
-
2020年2月7日付け大統領府による報告書の概要は次のとおりである。
国家量子イニシアチブ法によって大統領府科学技術政策局(OSTP)内に設立された国家量子調整室は、連邦政府全体での量子情報科学(QIS)の研究開発の調整を行っており、今般、その戦略ビジョンを公表した。
量子コンピュータやその他の量子デバイスで構成される膨大なネットワークである量子インターネットの構築方法を探求することで、インターネットを高速にし、通信の安全性を向上させ、コンピューティングの劇的進歩を可能にする新技術の開発が期待される。量子ネットワーキングを主導することで、米国は国家・経済安全保障、創薬、新素材の設計と製造等に変革を起こす一方で、宇宙に対する科学的理解を深めることが可能になる。本戦略的ビジョンは、量子インターネットの基盤開発を促進するための米国の研究開発の取り組みに焦点を当てており、QISコミュニティの量子インターネットに関する目標を設定し、集中的に研究活動を行うべき以下の6つの特定技術分野を推奨している。
- 主要コンポーネント(極小波長検出器、超低損失接続、宇宙地上通信、サイバーセキュリティプロトコルなど)の技術開発およびプラットフォーム構築
- 光やテレコム通信から量子コンピュータ関連ドメインへの量子ソースおよび信号変換
- 量子もつれ状態の生成と量子状態の伝送、制御、測定
- 光または通信波長での光子ベースの量子ビットと互換性のある量子メモリおよび小型量子コンピュータの開発
- 量子エラー訂正、量子クラウドコンピューティングプロトコル、新しい量子センシングモダリティを含む、小型および大型の量子プロセッサー間の長距離量子もつれのための新アルゴリズムとアプリケーションの調査
- 地上および宇宙での量子もつれ分布の調査手法の探索
[DW編集局+JSTワシントン事務所]