[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/03/11
抄訳記事公開日:
2020/04/15

コロナウイルスの研究資金の大幅増

Karliczek: Wir bauen Mittel zur Forschung am Coronavirus erheblich aus

本文:

2020年3月11日、ドイツ連邦議会の予算委員会はコロナウイルス関連研究の追加予算を発表した。これに関してカルリチェク大臣は次のように声明を発出した。

「ドイツ連邦議会予算委員会がコロナウイルス研究に関する追加予算として1億4,500万ユーロを承認したことを歓迎する。ウイルスと戦うために出来る限りのことをするという明確なサインである。科学者は研究のために必要な資金を入手する必要がある。ひとまずウイルスを抑えこむための最善の方法は有効なワクチンである。しかしこの課題は集中的に時間とコストを必要とする。

国際的なワクチン開発イニシアチブであるCEPI(The Coalition for Epidemic Preparedness Innovations)を1億4,000万ユーロの追加資金によって支援する。CEPIは既に世界中の6つの研究所にワクチン開発を委託しており、その中にドイツのバイオテクノロジー企業であるキュアバック社(CureVac AG)が含まれている。この点に関して予算委員会に感謝の意を表したい。

新しいワクチンが開発されたとしても、臨床試験をし、その効果を試さなければならないことを理解しなければならない。ワクチン開発には時間が必要であり、これには忍耐が要る。研究も決して奇跡をもたらすものではない。

ワクチン研究強化は立ち止まっていてはならない。先週、連邦教育研究省(BMBF)は1,000万ユーロ強の公募を発表した。さらに本日追加決定された資金によって、これを合計1,500万ユーロへと増額することができる。研究者はウイルスの生態を調査研究するため追加の支援を申請することができる。この資金は医薬品開発にも利用され、既に他のウイルスのために開発された医薬品のCOVID-19に対する効果についてテストすることも含まれる。

ドイツには傑出した研究がある。BMBFは継続的に支援してきたし、特に大学の医学研究は特別な役割を果たしている。現在、その能力をより効果的に利用出来ないかどうかを考えなければならない。

大学の医学研究を危機に対応させるため、システム全体として構造およびプロセスを開発する、ということである。連邦政府はこの点でも中心的な役割を果たさねばならない。

コロナウイルスにより、我々は大きな重要課題に直面している。この数日ウイルスと戦っている全ての人々に感謝を申し上げたい。医師、看護師、研究者の貢献は傑出したものである。」。

背景:

ドイツはCEPIの設立メンバーの一員であり、これまで合計9,000万ユーロの支援を行っている。

2020年1月末、他の拠出国と共に、CEPIがその現有資金を新型コロナウイルスのワクチン開発研究に集中させることを決定した。

ドイツと並び、ノルウェー、英国、ビル&メリンダ・ゲイツ(Bill and Melinda Gates) 財団等が助成拡大に賛同している。

[DW編集局]