[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)
元記事公開日:
2020/02/28
抄訳記事公開日:
2020/04/22

NASEMがSTEMM分野での女性の過小評価への対処策に関する報告書を発表

Increasing Women’s Representation in STEMM Fields Will Require Culture Change Driven by Systemic Actions by Higher Education Institutions, Funding Agencies, Congress

本文:

2020年2月28日付けの全米科学・工学・医学アカデミー(NASEM)による記事の概要は次のとおりである。

NASEMは、STEMM(科学、技術、工学、数学、および医学)分野での女性の過小評価に対処するための「STEMM分野での女性数増加委員会」が取りまとめた報告書を公表した。同報告書では、大学は、関連研究や実世界の成功事例で実証されているように、制度的背景を考慮した反復アプローチを活用し、STEMM分野での女性の採用、定着、昇進の改善を支援する戦略と実践を実施する必要があると述べている。

本報告書では、STEMM分野における女性の採用、定着、昇進を支援するための実践的な戦略を提供している。具体的には、求職者ネットワークの拡大方法、求人広告の作成方法やインタビューを包括的に行う方法に関するガイダンス、採用や昇進の決定におけるバイアスを緩和する戦略などである。

また、すべての機関に有効な万能のアプローチはないため、本報告書は、行動のための単一の「青写真」を提供するのではなく、組織が変化を推進するために従うべきプロセスを提供している。大学はそのコンテクストで機能するアプローチを見つけるために、全学または学部のレベルで反復プロセスを使用して、特有の問題を特定し、介入を選択して対象とする必要がある。大学は、データ収集を繰り返して、パイロット的な介入が機能しているか、調整が必要かを判断し、繰り返し、ポリシーの変更を通じて効果的な実践を制度化する必要がある。

さらに本報告書では、NSFやNIHなどの研究資金配分機関は受給者向けのガイダンスを改定し、研究計画において公平性、多様性、包摂性を推進する取り組みを明示させるようにするべきと提言している。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]