[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2020/02/19
抄訳記事公開日:
2020/05/19

DOEが人工光合成の研究に1億ドルを投資

Department of Energy to Provide $100 Million for Solar Fuels Research

本文:

2020年2月19日付のエネルギー省(DOE)による標記発表の概要は以下のとおりである。

DOEは、太陽光から燃料を製造するための、人工光合成の研究に5年間で最大1億ドルを投資する計画を発表した。この資金は、1つの大きな(または2つの小さな)DOEエネルギー・イノベーション・ハブの設立を支援し、太陽光からの燃料生産を実現するための基盤的な科学上のブレークスルーを加速するために、複数の研究機関からなる学際的研究チームを統合する。

DOEのポール・ダバー(Paul Dabbar)科学担当次官は、「太陽光は我々の最も基本的なエネルギー源であり、太陽光から直接燃料を生成する能力は、エネルギー経済を変革し、米国のエネルギー安全保障を大幅に強化する可能性を秘めている。この取り組みは、極めて困難であるが非常に有望な人工光合成研究の分野で米国の科学者がリードし続けることを保証するものである」と語った。

植物は光合成を利用して、太陽からのエネルギーを、水と二酸化炭素を使用してエネルギー豊かな化学燃料に変換している。この研究の目標は人工光合成システムを開発することである。すなわち、自然の光合成のように、太陽光、二酸化炭素、水から直接使用可能な燃料を生成することにある。しかし、このようなシステムの開発には、かなりの科学的障壁が残っており、新しい発見と基盤的なブレークスルーが必要である。

今回設置が計画されている「太陽光由来燃料ハブ」への応募は、2019年8月に開催された太陽光由来の液体燃料に関する円卓会議で特定された優先事項に焦点を当てることが求められており、複数機関による提案を代表機関が取りまとめて提出することとされている。2020年度から5年間の資金支援については、議会での歳出を条件として、総額は最大1億ドルとなる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]