[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
科学技術会議(CST)
元記事公開日:
2020/02/28
抄訳記事公開日:
2020/05/25

公的機関の研究開発投資効果を最大にする方法についての首相への提言

Investing in research and development

本文:

2020年2月28日、政府は、科学技術会議(CST)の首相宛て提言「公的セクターの研究開発投資の効果向上方法」(2019年10月1日付)と、首相の回答(同11月5日付)を公表した。

CST提言での対処8項目は:

  • 応用的な研究・開発・実装の更なる重点化
  • 基金配布のレビュー
  • 政府が目指す長期課題に関する意思疎通の明確化
  • 萌芽的機会を捉えるデータ解析手法の開発
  • 企業の参画に最適化する基金配分方法の改良
  • スケールアップ基金の活用促進
  • 学術界の、研究を経済・社会的成果に発展させる技術・能力の強化
  • 公的機関研究室の企業・学術界との協働体制強化に向けた検討

2019年10月CST提言原案での8項目要旨は以下の通り:

  • 研究開発ファンディング増の主たる重点は、純粋研究を犠牲にするのではなく、それに付加する形での応用の研究・開発・実装であるべきである。
  • 財務省(HMT)、英国研究・イノベーション機構(UKRI)、国家統計局(ONS)は、研究開発活動全体の現在の分布を調査し、長期にわたって監視し、国際的な基準で評価する必要がある。
  • 企業がより確信を持って投資できるようにするには、政府は、政府のより俯瞰的目標の体形の中で取り組むべき長期課題と、推進すべきセクターや到達レベルを特定し、伝える必要がある。
  • 英国が最新動向をいち早く見極め、迅速に対応できるようにするには、政府(BEIS:ビジネス・エネルギー・産業戦略省)は新たに出現する機会を特定するためのデータ分析ツールを開発する必要がある。
  • 政府は、開発・実装事業向けのファンディングに、より企業が馴染みやすい「投資ポートフォリオ」方式を採用する必要がある。
  • HMT、BEIS、英国ビジネス銀行は、スケールアップ・ファンディングの利用可能性をさらに高める方法を検討する必要がある。HMTは、英国の年金基金による新興の英国科学技術企業への投資を奨励又は要求できるかどうかも検討する必要がある。
  • 政府は、基礎研究を経済的・社会的任務の成果に転換する場合の、学術研究者のスキルと能力の不足に対処する必要がある。
  • 政府科学庁は、公的セクター研究活用基金(PSRE)の経済目標、およびそれによって企業・学術界のパートナーシップをどのように拡大できるかについての検討を主導する必要がある。

[DW編集局]