[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
全米工学アカデミー(NAE)
元記事公開日:
2020/04/07
抄訳記事公開日:
2020/06/03

全米工学アカデミーがCOVID-19対処のために技術者を対象とした行動要請を発表

National Academy of Engineering Announces Engineering Call to Action on COVID-19

本文:

2020年4月7日、全米工学アカデミー(NAE)は、コロナウイルス感染症(COVID-19)の技術的解決策のクラウドソーシングやブレーンストーミングを行うための、技術者を対象とした行動要請(Call to Action)を発表した。

COVID-19危機により、世界は異常な状況に置かれている。この課題に対処するために導入された医学的・科学的専門知識に加えて、技術者も感染やその影響に対抗するために、システムアプローチや革新的な思考に加えて、知識やスキルで貢献することができる。

この行動要請はNAEのグランドチャレンジ奨学生プログラム(GCSP)の学生と卒業生の草の根運動によって提案、主導されている。NAEの先端工学プログラム(FOE)の卒業生やNAEのメンバーが直接、またGCSPの学生や他の技術者に対するメンターとして参加している。技術専門家や社会起業家も提案策定に参加する。

NAEのアンダーソン会長は、「幅広い学際的な工学的視点が、短期的な緊急事態だけでなく、回復に向けて将来同じような状況における計画の立案を始める際にも具体的な影響を与えることを期待している」と語った。

NAEの取り組みは、サプライチェーンから生活や仕事の混乱まで、感染とそれに付随する影響への対処に役立つ可能性があるアイデアの実質的なインキュベーターとなりえる。個人やチームがワークスペースに入り、討論や開発のためのアイデアを提案する。チームはこれらのアイデアを中心に形成され、高度な技術を備えたチームは、NSFが出資するI-CorpsプログラムのLA拠点の支援を受けて、迅速に訓練される。下記のようなNAEグランドチャレンジの一般的なテーマに対応する提案が見込まれる。

  • 健康と医学:医療技術、医薬品製造、心身の健康、高齢者向けツール、再利用可能な医用素材
  • 持続可能性と回復:経済的回復、社会的および政治的回復
  • 安全性:リソースの割り当て、正確な情報の配布、人工知能(AI)、医療従事者の保護
  • 生活の質:自己隔離下での仕事、新しいコラボレーション手段

[DW編集局+JSTワシントン事務所]