[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2020/03/09
抄訳記事公開日:
2020/06/08

就任後100日に際してのフォン・デア・ライエン欧州委員長の発言

Remarks by President von der Leyen at the press conference on the first 100 days of her mandate

本文:

2020年3月9日付欧州委員会(EC)の標記発表から、フォン・デア・ライエン委員長の発言内容の一部を抜粋要約して以下に記す。

● コロナウイルスの蔓延

我々が直面している深刻な状況の一つに、コロナウイルスの蔓延がある。EC内にコロナウイルス対応チームがあり、加盟国と協力して既知の問題(準備態勢、リスク評価、対策の調整、診断・治療・ワクチンの研究資金支援、防護服などの共同調達など)に対処している。

ウイルスの蔓延は人々の生活に大きな影響を与えるだけでなく、我々の経済にも大きな影響を及ぼす。欧州の指導者との間で強力な調整が進行中であるが、欧州中央銀行(ECB)やユーログループなどの欧州の機関とも、これらのテーマに協調的で一貫性のある方法で取り組んでいる。しかし新たな予算なしでは適切な対応ができない。そのため、すべての加盟国に複数年次財政枠組(MFF)について合意を見出すよう緊急の要請をしている。次の7年間の次期予算について共通の合意が緊急に必要となっている。

● 欧州グリーン・ディール

新委員会発足当時、欧州グリーン・ディールと2050年に気候中立になるという目標については、まだ多くの懐疑論があった。今や、欧州グリーン・ディールの存在が問題ではなく、またEUが気候中立になるかどうかも問題ではなく、どのように進捗するか、どこまでやれるかが問題である。公正移行メカニズムや欧州気候法など、着実に移行に向けて取り組んでいる。今後も、さらに多くのステップが続く予定である。

● デジタル領域

5Gでは、セキュリティ・リスクの評価方法等について、EUは初めて共通の立場を有している。ECは、人工知能(AI)に関する最初の白書と最初のデータ戦略を発表した。欧州には未活用のデータが大量に眠っている可能性があり、我々が創設したいとしている欧州データ空間でそれらを共有することができる。

[DW編集局]