[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/03/18
抄訳記事公開日:
2020/06/09

医学データにおける国際標準医学用語の採用

Digitalisierung: Medizinische Daten sprechen zukünftig eine gemeinsame Sprache

本文:

ドイツが国際医療用語集SNOMED―CTを導入することとなり、これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

MII(医学情報イニシアチブ)が3月18日国際標準医学用語集SNOMED-CTを発表した。これは世界中の科学者に研究成果の確実なデジタル変換を可能にするもので、BMBFは今週から全国のMII参加機関にSNOMED-CTの利用ライセンスを与える。

SNOMED-CTによって、各種プログラムが様々な医学専門用語を国際的統一数字コードに変換できる。これにより様々な国の臨床データが比較可能となって、研究に利用できるようになる。将来、疾病が効果的に治療され、迅速に認識され、効果的に予防される前提を生み出すことになる。ルーティンケアデータおよび医学的な先端研究のネットワーク化は医療の向上および経済・科学拠点としてのドイツを強化するために大きな可能性を秘めている。

これまで、本来同一の疾病が医学的なドキュメントの中では異なった表記をされることが多かった。研究者は疾病、治療、その効果等のデータを相互に比較出来ず、医学研究のための結論を引き出すことが出来なかった。以前からドイツの科学者たちは、国際的な文脈の中で研究結果を確実にデジタル変換するために、SNOMED-CTライセンスの必要性を認識していた。

BMBFが推進するMIIの枠組みで初めて全国的に標準用語集を利用することが可能となった。この「パイロットライセンス」交付は当面MII参加機関およびプロジェクトパートナーに限られる。ライセンス料はBMBFが負担する。National Release Centerとしての役割を担うのはTMF e.V.(ネットワーク医学研究技術メソッドプラットフォーム)であり、MII参加機関の全国レベルの協力を組織し、支援する。

連邦保健省は現在の法案で、近い将来、ナショナルライセンスの形態でSNOMED-CTが医療セクターで継続的に使われると発表した。

[DW編集局]