[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2020/04/20
抄訳記事公開日:
2020/06/17

コロナウイルス:ECが研究者向けのデータ共有プラットフォームを立ち上げ

Coronavirus: Commission launches data sharing platform for researchers

本文:

2020年4月20日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。

ECはこのほど、複数のパートナーと協力して、利用可能な研究データの迅速な収集・共有を可能にする「欧州 COVID-19 データ・プラットフォーム」を立ち上げた。ERAvsCorona 行動計画の一環であるこのプラットフォームは、コロナウイルスの大流行対策において欧州および世界中の研究者を支援するというEUの取り組みにおける新たな一里塚となるものである。

この新規プラットフォームにより、研究者がDNAシーケンス、タンパク質構造、臨床前の研究や臨床試験のデータ、疫学データなどのデータ集合を保存・共有することができる、オープンで信頼性のあるスケーラブルな欧州・グローバル環境を提供する。これは、EC、欧州分子生物学研究所の欧州バイオインフォマティクス研究所(EMBL-EBI)、Elixirインフラ(全欧州のライフサイエンスインフラをまとめる国際組織)、COMPAREプロジェクト(学際研究ネットワーク)、およびEU加盟国・その他のパートナーによる共同の取り組みの結果である。

このプラットフォームは、欧州オープンサイエンスクラウド(EOSC)の目的の実現するための優先パイロットでもあり、EMBL-EBIと加盟各国の公衆衛生データインフラ間で確立されたネットワーク上に構築される。

  • ERAvsCorona 行動計画
    2020年4月7日、EU加盟国全27か国の研究・イノベーション大臣は、ERAvsCorona 行動計画の10項目の優先施策を支持した。欧州研究圏(ERA)の目的全般と措置に基づいて、本行動計画は、ECと加盟国間の緊密な調整、協力、データ共有、共同ファンディングの取り組みを基本とする短期的な施策を対象としている。
    今回発表された欧州 COVID-19 データ・プラットフォームに加えて、その他の施策では、ファンディングの調整、EU全体での大規模な臨床試験の拡大、革新的な企業への支援強化、欧州のイノベータと市民社会を動員する目的で4月末の「汎欧州ハッカソン」の支援に焦点を当てている。

[DW編集局]