2020年4月17日付けの米国国立衛生研究所（NIH）による標記記事の概要は以下のとおりである。

国立衛生研究所（NIH）とNIH財団（FNIH）は、十数社の大手バイオ製薬企業、米国保健福祉省事前準備・対応担当次官補局（ASPR）、疾病対策センター（CDC）、米国食品医薬品局（FDA）、欧州医薬品庁（EMA）を集結させ、COVID-19パンデミックに対処するための協調的研究の国際戦略を策定している。計画されている「COVID-19治療的介入とワクチンの加速」（ACTIV）パートナーシップは、COVID-19および将来のパンデミックに迅速に対応するために、ワクチンと薬剤候補の優先順位付け、臨床試験の合理化、規制プロセスの調整、すべてのパートナー間での資産の活用のための協力的な枠組みの開発を目指している。

FNIHの調整のもと、ACTIVの政府および企業パートナーは、最も有望な候補化合物を特定し、優先順位をつけ、臨床試験への参入を促進するためのインフラ、専門知識、資金を提供する。また、企業パートナーは、優先順位の高い化合物と関連データを提供する。本パートナーシップは、NIH、FDA、および企業の研究開発組織のリーダーを含む、FNIHが運営する運営委員会の意見を参考にして構築されている。

ACTIVは、開発中の多数のワクチンや治療薬候補の優先順位を決定するためのガイダンスを提供し、臨床試験ネットワークを接続して、新しい薬の候補や転用される薬の候補を迅速かつ効率的に試験できるように尽力している。ACTIVには4つの重点分野があり、各分野は、政府、産業界、学術界を代表するシニア科学者によるワーキンググループにより主導されている。

• 前臨床評価法をオープンなフォーラムで標準化・共有し、比較・検証できるようにする。
• 短期的に可能性のある治療薬候補の臨床評価を優先し、加速する。
• 臨床試験の能力と有効性を最大化する。
• ワクチン開発を促進する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]