[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2020/04/30
抄訳記事公開日:
2020/06/22

Horizon Europe 実施戦略に関する最近の進捗

Latest progress on Horizon Europe’s Implementation Strategy

本文:

2020年4月30日付欧州委員会(EC)の標記発表の概要は以下のとおり。

Horizon 2020 に導入されたルールと簡素化の取組は、より魅力的で使いやすいプログラムに向けた大きな一歩として、関係者に広く認知されている。この経験に基づいて、Horizon Europe の実施戦略においては、その野心的な目標を達成するべく、プログラムの実際の運営方法を示す作業が進行中である。

Horizon Europe の実施戦略では、プログラムとプロジェクトのライフサイクル全体にわたって、慎重に考案されたルールや効率的なプロセスの枠組を提供する。本戦略は、次の目標に焦点を当てている。

  • 波及効果を最大化する
  • 透明性を高め、さらなる簡素化を図る
  • 他のEUプログラムとの相乗効果を促進する
  • デジタルトランスフォーメーション・アウトリーチによりアクセスを緩和する

● 波及効果の最大化:主要方策の概要

上記目標のうち「波及効果の最大化」について実施戦略では次のような方策が示されている。

1) 戦略的研究・イノベーション計画に沿って、作業プログラムの各テーマで期待される結果のほか、その目標とする幅広い波及効果との繋がりを特定する。したがって、各テーマはそれらを達成するための多様な経路に開かれている。
2) 目標とする波及効果とそれらに到達するための信頼できる経路に注意を向けるべく、提案の評価基準、特に「波及効果」の評価基準の記述を精緻化する。
3) ポートフォリオ・ベースの公募(特にミッション)の波及効果を最大化する新たな評価方式を考案する(たとえば、最初に固有の資格要件を評価し、次にポートフォリオ関連の考慮事項に照らして評価するよう、ワークプログラムで詳述する)
4) 受益者によるその研究・イノベーション成果の発信・活用を支援するべく、統合的なアプローチを展開する。

  • Horizon 成果プラットフォームを活用して、プロジェクトの成果・波及効果を興味をそそる方法で紹介する。
  • 受益者が新しいサービスにアクセスできるようにして、成果をより有効に活用できるようにする。

5) プロジェクトの終了後も追加の管理負担を最小限に抑えながら、成果のその後の進捗状況について引き続き報告するよう、受益者に対して、Horizon 成果プラットフォームや波及効果の高い成果の表彰、などを介してインセンティブを設ける。
6) 枠組プログラム(FP)で資金支援したプロジェクトで生成された関連の成果やデータに基づく、エビデンス・ベースの政策を、適時性と関係者の参画に重点を置いて、周知する枠組を実装する。

  • 外部データ源でFP報告テンプレートを介して取得されるデータを充実させる。
  • 研究・イノベーション・データハブを創設して、Horizon Europe のデータに価値を付加し、高品質の汎欧州データを共有することで、欧州研究圏(ERA)の優先課題のほか、国、地域、地方の政策を支援する。
  • 受益者が政策関連の成果を特定して報告するために必要なガイドラインを策定する。
  • 政策立案者や市民との良好な関係を保つ。

[DW編集局]