[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/05/11
抄訳記事公開日:
2020/06/24

新型コロナウイルス・ワクチンの開発を支援する7億5,000万ユーロの特別プログラム

Karliczek: Neuer Schub für die Suche nach Impfstoff gegen Corona

本文:

連邦政府は新型コロナウイルスに対するワクチンの研究および生産に関する総合的な特別プログラムをスタートさせる。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

ワクチンの開発と生産は、現在のパンデミックを抑え込むための中心的課題である。連邦政府は5月11日の新型コロナウイルスに関する閣議においてワクチン開発を含む総合的な特別プログラムを決定した。国としてのさらなるコミットメントによって国際的な取り組みに対する大きなドイツの貢献を補完するもので、BMBFがこれを実施する。これに関してカルリチェクBMBF大臣は次のように説明した:

「ワクチンは、社会と経済の正常化、そして多くの人々が切に願っている慣れ親しんだ生活を取り戻すための鍵となるものである。今や、世界中でワクチンの開発研究が進行している。ドイツは既に多様な形で、国内的にも、国際的にも新型コロナウイルスの研究と取り組んでいる。

これまでに例のない規模のワクチン開発特別プログラムによって連邦政府は取り組みを再度大きく強化する。本日決定されたプログラムは総額7億5,000万ユーロであり、我々がこのテーマをいかに重要なものと考えているか明らかである。連邦政府はできる限り多くの人々が速やかにワクチンにアクセスできるよう、あらゆる努力をしていく。

ワクチン認可の前には、最初に安全性その後に有効性という具合に膨大な臨床的試験が必要である。この特別プログラムによって有望なワクチン候補のために臨床試験数を拡大し、できる限り多くの人々が試験に参加出来るようにする。重要なのは、スピードよりも完全性であると考える。加速できるものは支援していくが、安全性については決して妥協しない。

有効かつ安全なワクチンが発見されれば、十分な量のワクチンを生産しなければならない。ワクチン開発ともう一つの大きな重要課題である。本日決定された特別プログラムによって、開発のほかに生産も視野にいれている。

この重要な特別プログラムを策定し、その決定に貢献した連邦政府の関係者全てに心から感謝を申し上げたい。速やかに具体化していくが、あらゆる努力、あらゆる自信、あらゆる大きな期待にもかかわらず、我々は奇跡を期待することはできないのだということを強調しておきたい。新型コロナウイルスに対するワクチンが幅広く利用可能になるのは、早くとも2021年中頃であることは依然として前提にある。ワクチンが来年に使用可能になれば、どのワクチンであっても、実に速いスピードで開発された、ということは、言うまでもない。ワクチン開発は通常であれば数年かかるものである。

[DW編集局]