[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/05/20
抄訳記事公開日:
2020/07/07

ドイツのCOVID-19ワクチン開発状況について

Karliczek: Entwicklung eines COVID-19 Impfstoffs eng begleiten

本文:

カルリチェク大臣はこのほどドイツのワクチン開発会社3社と現在の研究状況につき電話で確認した。これに関してドイツ連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

ワクチンの開発と生産は、新型コロナウイルス感染拡大を抑えるための中心的かつ重要な課題である。世界中で既に多数のワクチン・プロジェクトがスタートしている。ドイツにおいてもバイオテクノロジー企業や研究機関が新型コロナウイルスSARS-CoV-2に対するワクチンの研究開発に全力を上げている。BioNTech SE、CureVac AG、IDT Biologika GmbHの3社の研究開発状況に関してカルリチェク大臣は以下の通り説明した。:

「新型コロナウイルスに対するワクチンは社会的、経済的正常化のための鍵である。一つまたは複数の異なったワクチンが発見され、国民の大多数に提供されることになって初めて、以前の日常や慣れ親しんだ生活を取り戻すことができるだろう。

世界中で現在、ワクチンを開発するために研究が進行している。

BMBF大臣としてこのプロセスを積極的に支援し、開発を注視していく。今週ワクチン・プロジェクトを進めている3つの企業と話をし、現状を確認した。今後、他の企業や重要な機関ともこのような対話を続けていく。BioNTech SEやCureVac はもとより、IDT Biologikaからもポジティブな印象を受けた。彼らの話によると研究者たちはそれぞれの企業で大きな熱意と使命感を持って活動している。これに対し感謝の意を表する。研究者たちは社会のため非常に重要な貢献をしている。

連邦政府は新型コロナ研究を国内的にも国際的にも多様な形で支援している。これまでに類を見ないワクチン開発特別プログラムによって、取り組みを再度大きく拡大させる。ワクチン開発の加速化と生産能力の拡大のために最高7億5,000万ユーロを投入し、プログラムが早急に実施できるよう全力をあげて取り組む。この特別プログラムは国際的なワクチンアライアンスであるCEPIの枠組みにおけるドイツのこれまでの貢献を補完するものである。

忘れてならないのは、決して奇跡を期待できないということである。新型コロナに対するワクチンが幅広く利用可能となるのは、早くとも2021年中頃以降になるということを念頭におかねばならない。通常ワクチン開発は何年もかかるものであり、来年使用できるワクチンはどんなものであれ、非常に迅速に開発されたものになる。

[DW編集局]