[本文]

国名:
ドイツ
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/05/25
抄訳記事公開日:
2020/07/09
元記事の言語:
ドイツ語

SARS-CoV-2に対する新作用物質と抗体テストの研究の最新状況

Karliczek: Mit Antikörpertests und neuen Wirkstoffen gegen SARS-CoV-2

本文:

5月25日カルリチェク連邦教育研究大臣とニーダーザクセン州テュームラー科学文化大臣はヘルムホルツ感染症研究センター(HZI)を訪問し、同センターの科学者から新たに全国で行われる疫学的抗体調査をはじめCOVID-19の研究状況の概要について説明を受けた。これに関してカルリチェク大臣は以下の通り声明を発表した。

「研究はコロナウイルスに対する闘いの鍵となることがHZIの対COVID-19としてこのほどスタートさせた様々なテストで見てとることができる。HZIは感染症研究センターとして、新型コロナウイルス研究において大きく貢献している。HZIにおける研究はこの時代においてエビデンスに基づいて行わなければならない政界への提言のベースとなるものである。

特にここで、全国的に計画されている抗体テストのリーダーとして、クラウゼ教授(Prof. Krause)の名を挙げたい。調査の目標は、何%の住民が既に免疫を持っているかを知ることである。

調査データは様々な実施された措置の効果に関する信頼の置ける計算のための基盤を形成するものでもある。日常生活の制限に関するこうした調査は特に重要であり、住民の幅広い支援によって得られた成果を危ういものとしてはならない。

HZIによって提案された疫学的プロジェクトが今や財政的にも保証されていることは喜ばしいことである。これは、さらなる知識を得、政策決定の政治的基盤の助けとなるに違いない。

また本日のアジェンダに取り上げられた、ヘルマン教授(Prof. Hermann)の数学的モデリングも重要な示唆を与えるものである。このプロジェクトは学際的である点が特に興味深いものであり、パンデミックの時代における国民経済的なリスクアセスメントの重要な基盤を構成することになる。

ワクチンや薬品の開発についてもHZIにおける研究状況について現状を知ることができた。HZIの特別な強みは作用物質研究にある。今こうした時代においてこれを頼りにすることができる。

新型コロナパンデミックは、数ヶ月前までは考えることもできなかった問題である。しかし今日、我々は特に科学によってこの問題を克服できることを確信した。HZIの研究者およびテスト参加者すべての皆様の努力に感謝する次第である」。

HZIの科学担当役員であるハインツ教授(Prof. Heinz)は、COVID-19に関してHZIの現在の研究戦略を紹介した。「ウイルスおよびバクテリアを研究し、ヒトの免疫システムの反応を理解し、新しい抗感染症薬を開発する、これこそ我々が重点とするものである。ドイツ感染症研究センター(DZIF)等の協力パートナーと共に、HZIは感染症医学における基礎研究から応用までのイノベーションエコシステム全体を拡大させていく。我々の未来テーマには、多数の生物医学的データをベースに、個別化医療を可能にするために、精密感染症医療が含まれている」。パンデミックで社会生活が大きくスローダウンした中で、「SARS-CoV-2に対する新たな抗ウイルス作用物質および抗体等の候補、国内外の疾病監視ツールSORMAS、治癒者の免疫反応に関する新たなテスト、ウイルス学、疫学、データ科学等の専門家による政界および社会に対する専門的なアドバイス等、既に第一ステップとなる重要な研究の寄与はなされている」とハインツ教授は続けた。

テュームラー科学大臣は訪問に続いて次のように発言した。
「COVID-19は多くの問題を投げかける疾患である。研究の取り組みを強化し、幅広く対応することは有意義である。その中でニーダーザクセン州の研究者たちは非常に成果を上げている。HZIもその研究戦略の枠組の中で、非常に良く準備態勢を整え、現在の新型コロナパンデミックのような感染症のアウトブレイクに対して、迅速かつ十分に柔軟な対応ができている。HZIは専門家とインフラ設備をウイルス学、疫学、免疫学、作用物質研究等の重要な領域に学際的に投入し、目標を定めた対応ができている。新型コロナウイルスに関する基礎研究のため、またパンデミックの効果的抑制のため数多くの研究プロジェクトへ短期的な財政支援を行うことによって、既に、安全性レベル3の実験室あるいは潜在的作用物質のハイスループットテスト等、第一ステップの目に見える成果を達成できたことを大きな喜びとするものである」。

[DW編集局]