[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2020/06/05
抄訳記事公開日:
2020/07/28

Covid-19:ウイルス対策に取り組む研究分野の動向

Covid-19 : l'ensemble des disciplines engagé dans la lutte contre le virus

本文:

2020年6月12日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表では、各研究機関の Covid-19 対応状況を一覧で示している。概要は以下のとおり。

Covid-19の流行が始まって以来、ウイルスの蔓延を抑え込み、治療法の試験を行い、ワクチンの発見に挑み、この危機の社会的影響を評価するべく、生命科学から数学、人文・社会科学に至るまでフランス研究界全体が動員されている。衛生上の緊急事態に直面して、科学的厳密さを維持しながら、できるだけ早期に治療方策を見つけることが課題である。ここに掲げられた一覧には Covid-19 に関する現在の研究の動向(網羅的ではない)や医療従事者への連帯行動の例が示されている。

(研究の例)

● パスツール研究所

高度なシーケンシングとバイオインフォマティクス技術を使用して、パスツール研究所の研究者らは、イスラエルおよび中国の研究者らと協力して、重症患者が、異常で効果のないリンパ球反応と、炎症細胞による肺への大量浸潤を示すこと、の確認に成功した。

● 国立保健医学研究所(INSERM)

  • Covid-19 と環境:INSERM が統括する欧州プログラムの提言
    2019年に開始された欧州プログラム HERA(欧州保健環境研究アジェンダ)は、INSERMが統括し、ISGlobal(バルセロナ)が共同統括するが、欧州委員会に「環境、気候、保健」のテーマに関する 2020~2030年の研究課題を提示することを主な目的としている。現在のパンデミックに関わる衛生緊急事態に直面して、このプロジェクトの担当者らは環境、人間の健康、Covid-19パンデミックの間を結びつける研究についての新たな提言に取り組んでいる。最初の提言では、パンデミックと環境は別々の分野ではなく、密接に関連しており、保健の決定要因の統合されたビジョンが必要かつ有用であることが示されている。
  • 研究を加速し、パンデミックに対応するための INSERM の迅速な動員体制
    この世界的な衛生危機の発生以来、関連するテーマに従事する多くの専門家を擁することで、基礎研究においても治療や流行のモデル化に関する研究においても、INSERM はフランス内外での生物医学研究の主要なプレーヤーとして動員されている。2020年5月6日現在、INSERMは Covid-19 に関する167件の科学発表論文(内19件はプレプリント)に関与しており、これがパンデミック発生以来の当研究所研究者の動員と活力を反映している。これらの研究は主に、潜在的な治療方法、ワクチンの開発、疫学、遠隔医療の実施、さまざまな国でのウイルスの蔓延とその伝播の予測に焦点を当てている。

● 国立海洋開発研究所(IFREMER)

  • 分析対象となった最初の海水および貝類のサンプルでは、SARS-CoV-2の痕跡はなかった。
    フランスおよびその他の諸国の廃水中で SARS-CoV-2 コロナウイルスが検出されたことを受けて、IFREMER が分析を実施した結果、このウイルスがフランス海岸の海水中にも貝類中にも存在しないことを確認した。

[DW編集局+JSTパリ事務所]