[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州委員会(EC)
元記事公開日:
2020/04/06
抄訳記事公開日:
2020/07/30

欧州防衛基金:EUが新規の共同研究および産業プロジェクトを資金支援

European Defence Fund: EU funds new joint research and industrial projects

本文:

2020年4月6日付欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり。

欧州委員会は、2020年に共同防衛産業プロジェクトに1億6,000万ユーロを超える資金支援をするための、提案公募を開始する。同時に、2019年の予算の下で1,900万ユーロを超えるファンディングの対象として選抜された7件の新規防衛研究プロジェクトを発表した。

各プロジェクトはそれぞれ、欧州防衛産業開発計画(EDIDP)の下で2019~2020年に5億ユーロ相当、および2018~2020年に9,000万ユーロの予算を有する防衛研究に関する予備的施策(PADR)の下で資金支援を受けている。これらは、革新的で競争力のある防衛産業基盤を育成し、EUの戦略的自治に貢献する本格的な欧州防衛基金の先駆的プログラムである。

● 欧州防衛産業開発計画:2020年公募

総予算が1億6,000万ユーロを超える2020年の提案公募は、加盟国との緊密な協力で定義された重要能力のニーズを反映した次の12のカテゴリーを対象としている。

  • 化学・生物・放射性物質・核(CBNR)検出機能と医療対策(1,350万ユーロ)
  • 海洋でのレジリエンスに役立つ水中制御(2,250万ユーロ)
  • 無人航空機システム(UAS)対抗策(1,350万ユーロ)
  • 安全な通信と情報共有のためのサイバー状況認識・防御能力、防御ネットワーク・技術(1,430万ユーロ)
  • 宇宙状況把握(SSA)および早期警告能力(2,250万ユーロ)
  • 海上監視能力(2,000万ユーロ)
  • 地上ベース精密攻撃能力のグレードアップおよび次世代能力の開発(700万ユーロ)
  • 地上戦闘能力(900万ユーロ)
  • 空中戦闘能力(2,200万ユーロ)
  • 訓練、演習、システム設計・開発・組み込み、試験・検証に必要なシミュレーション・仮想化のツールと機器(350万ユーロ)
  • 人工知能がサポートする防衛技術(570万ユーロ)
  • 中小企業:革新的で未来志向の防衛ソリューション(1,000万ユーロ)

● 防衛研究に関する予備的施策:2019年に選抜されたプロジェクト

選抜されたプロジェクトは、人工知能や量子技術など、防衛部門において高度の破壊的可能性を備えた技術に焦点を当てているほか、電子戦向けの重要な防衛技術や軍事用無人システムの相互運用性規準にも焦点を当てている。

[DW編集局]