[本文]
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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 国立情報科学・自動化研究所(INRIA)
- 元記事公開日:
- 2020/06/10
- 抄訳記事公開日:
- 2020/08/05
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様々なデータを組み合わせて脳年齢を予測できるコンピューターモデル
- 本文:
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2020年6月10日付国立情報科学・自動化研究所(INRIA)の標記発表の概要は以下のとおり。
INRIA パリ・サクレー・センター(イル・ド・フランス)とチューリッヒ大学の研究者らで構成する科学チームが、脳の年齢を正確に測定できるコンピューターモデルを開発した。このモデルは、さまざまな種類の脳機能検査結果を組み合わせて、認知機能低下やうつ病などの患者の予後を予測するために使用できる。
● 脳画像分析の訓練を受けたコンピューター
オープンアクセス・ジャーナル eLife で発表された新しい研究によると、科学者らはコンピューターを訓練して、さまざまな種類の脳スキャン画像を分析し、人間の脳の年齢を予測している。この成果に基づいて、このモデルを臨床的に使用して、さまざまな種類の脳機能検査を組み合わせて、認知機能低下やうつ病など、患者の様々な経過を予測することができる。
● 解剖学的情報と脳のリズムを組み合わせる
この研究では、科学者らは、MRI (核磁気共鳴画像法)によって提供される解剖学的情報と MEG(脳磁図) によって強力に捕捉される脳のリズムに関する情報を組み合わせたモデルを開発できるかどうかを検討した。
● データが欠落している場合でも正確なモデル
モデルを650人分の完全な Cam-CAN データベースと比較したところ、データベースの中にはMRI、fMRI(磁気共鳴機能画像法)、MEGデータのない人もいたが、データが欠けている場合も、利用可能なデータを利用する本コンピューターモデルは、MRI単独よりも常に正確であった。
[DW編集局+JSTパリ事務所]