2020年5月29日トランプ大統領は、米国に力を与えるイノベーション、創造、発明を保護することは米国の経済繁栄や国家安全保障にとって極めて重要であるとして、技術や知的財産を盗もうとする中国の取り組みから米国を保護するための一連の措置を発表した。概要は以下のとおり。

国家安全保障の保護
•中国の軍民融合戦略（MCF）を実施・支援する中国の組織に関係する特定の大学院レベル以上の中国籍渡航者が、FビザまたはJビザを使用して米国に入国することを停止する大統領布告を発行した。
•今回の措置は、正当な理由で米国に入国する学生には影響しない。

米国の優位性の維持
•中国人民解放軍は、軍民融合戦略を通じて、特定の中国人学生や研究者を利用して、米国の技術の機密情報とイノベーションを盗んでいる。
•米国の教育・研究センターへのアクセスを通じて、中国が軍事開発を進めることを許すべきではない。
•中国のハイリスクの学生や研究者の米国への入国を一時停止および制限することにより、中国の軍事力を高め、米国の国家安全保障上の利益を脅かす可能性のある米国の重要技術を、中国が取得することを阻止している。

中国に継続して圧力をかける
•司法省の中国イニシアチブと連邦捜査局（FBI）は、企業秘密の盗難、ハッキング、経済スパイを特定して起訴するために、リソースを割り当てている。
•関税を利用して、中国を説得し、米国企業と労働者の保護を確保するフェーズ1貿易協定を締結した。
•不当な競争および偽造品から米国の生産者を保護するために中国に対する措置を取っている。
•外国の悪意を有する者が米国の情報ネットワークにアクセスするのを防止するための措置を取っている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]