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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2020/06/12
- 抄訳記事公開日:
- 2020/08/24
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トランプ政権の海洋開発方針
- 本文:
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2020年6月12日付の大統領府による標記発表の概要は以下のとおりである。
米国の海、沿岸水域、五大湖は国の財産であり、美しさとレクリエーションを提供するだけでなく、健康、安全、経済的繁栄を増進する貴重な資源を提供している。米国の海と海岸線は米国の経済に大きく貢献しており、15万4,000社の海洋関連企業、年間3,730億ドルの経済活動、230万人の雇用、1,620億ドルの賃金を支えている。
特に米国の排他的経済水域(EEZ)の今後のマッピングに関連するため、海洋と海岸線の理解を進めることがトランプ大統領にとって最優先課題となっている。米国EEZは、重要な鉱物、エネルギー、海洋由来の医薬品などの膨大な量の天然資源を擁しており、海洋の健全性と生産性を支えている無数の生態系が存在する。
マッピングされているのはEEZの40%のみで、国に利益をもたらす可能性のある天然資源の特定に十分な探査や調査はほとんど行われていない。この未知の部分の可能性が貴重である。海洋に関する知識は、観光・レクリエーション、海上貿易、健全で持続可能な漁業、海洋の特性や海洋生物の理解の向上、回復力のある沿岸地域社会、その他の国益の発展を支援するものである。トランプ大統領はこの貴重な資源の重要性を認識し、海洋環境に対する理解を劇的に高め、膨大な海洋資源の保全、管理、バランスのとれた利用を支援するべく、大胆な施策をとってきた。
2019年11月、トランプ大統領は大統領覚書に署名し、米国EEZのマッピング・探査国家戦略、アラスカ沿岸マッピング戦略、海洋探査・研究の許可促進提言、を策定するよう連邦政府に指示した。
海洋のマッピング・探査・特性評価のための国家戦略は、連邦の施策を調整して、米国EEZについて理解をさらに深めるためのロードマップを示している。このロードマップにより、2030年までに深海、2040年までに沿岸水域のマッピングを完了することのほか、米国EEZの優先地域の探査・特徴把握など、主要な目標に向かって前進を図る。また、新規・新興の科学技術の発展と成長、これらの活動を支える官民パートナーシップの構築も支援する。
米国海洋大気局(NOAA)、アラスカマッピング実行委員会、アラスカ州が策定したアラスカ沿岸マッピング戦略では、海洋・沿岸マッピングの最新化を推進する。アラスカには現在のマッピングデータがないため、この作業は欠かせない。経済は沿岸・海の水域に密接に関連しているため、正確で最新のマッピングは、経済成長、資源管理、アラスカの沿岸住民の安全とセキュリティを支援する。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]