[本文]
-
- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2020/06/26
- 抄訳記事公開日:
- 2020/08/25
-
最先端の専門家らが今後の協議に向けてEUのミッション案を提示
Top experts propose potential EU missions for further consultation with Europeans
- 本文:
-
2020年6月25日付欧州委員会の標記発表の概要は以下のとおり。
ハイレベルの独立専門家らがこのほど、EUのミッション(最大のグローバルな課題のいくつかに取り組むことを目的として、一定の期間内で達成されるべき大胆な目標)案を提示した。これらの課題は、「がん」「気候変動への適応」「健全な海洋」「気候中立都市」「健全な土壌・食料」を含む。
欧州委員会に助言を行う独立の専門家らで構成するミッションボードは、次の5つのミッションを提案している。
- がん克服を可能にするミッション
2030年までに、300万人以上の命を救い、より長寿でより健康にする。がんの完全な把握を達成し、予防・診断・治療の向上を図り、がんに冒されたすべての人のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)を支援する。欧州全域でこのような支援を公平に受けられるようにする。 - 気候変動への備えと回復力のある欧州への移行促進
2030年までに、気候変動への備えを欧州に整備し、安全な地球上で健康的に繁栄する未来への移行を促進し、社会改革を始動させて回復力に必要な解決策の向上を図る。 - 海洋と水域の再生
2030年までに、海洋と淡水を浄化し、劣化した生態系と生息地を回復し、ブルー・エコノミーを脱炭素化して、それらが提供する重要な商品・サービスを持続的に利用する。 - 2030年までに市民による市民のための気候中立な100都市を構築
2030年までに、気候中立に向けた体系的変革において、欧州の100都市を支援、推進、広報し、これらの都市を実験・イノベーションの拠点に変える。 - 土壌の手入れは生命のケア
2030年までに、EUの全土壌の少なくとも75%を健全化することで、健康的な食品、人、自然、気候に関して我々が土壌に依存している重要なサービスを提供できるようにする。
今後、欧州市民の優先課題に関する意見を聴取し、彼らのアイデアを集約すべく、夏の間、オンラインでの市民参加イベントが多数開催される。これにより、提案されたミッションが欧州市民のニーズに沿ったものになる。
ミッションボードは、「欧州研究・イノベーションデイ」(2020年9月22〜24日)に最終提言を欧州委員会に提出する。欧州委員会は、2020年末に採択されるミッションを発表する。これらのミッションは2021年に、EUの次期研究・イノベーションプログラムである Horizon Europe の一部として開始される。
- がん克服を可能にするミッション
[DW編集局]