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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防総省(DOD)
- 元記事公開日:
- 2020/06/17
- 抄訳記事公開日:
- 2020/08/27
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国防総省が国防宇宙戦略を発表
- 本文:
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2020年6月17日付で国防総省(DOD)は国防宇宙戦略(DSS)を発表した。これには、DODが宇宙パワーを高め、覇権争いを特徴とする複雑なセキュリティ環境で競争し、抑止し、勝利できる方策が示されている。以下は同戦略のファクトシートの概要である。
- 宇宙への束縛のないアクセスと宇宙での活動の自由は、国家の安全、繁栄、科学的成果にとって不可欠である。宇宙を基盤とする機能の利用可能性を確保することは、すべての領域にわたって軍事的優位性を確立・維持し、米国および世界の安全保障と経済的繁栄を推進するための基本である。
- DODは、今や宇宙が紛争・戦闘の領域となっている新たな安全保障環境に適応しようとしている。これには、米国の宇宙優位性を確保し、宇宙における国家の重要な利益を確保するべく、DOD全体にわたる包括的な変革が必要である。
- この戦略では、宇宙獲得の取り組み強化と並行して、米国宇宙軍、米国宇宙司令部、宇宙開発庁の設立による歴史的な改革の機会を活用するべく戦略的方向性を提示することにより、DODの宇宙体制を調整する。
- この戦略は、宇宙を軍事力の独自の領域として捉え、他の領域と併せて、マルチドメインの共同・複合作戦を支え、国家安全保障を前進させる。
● 宇宙パワー
(国家目標の達成目的で、平和又は戦争における外交、情報、軍事、経済活動に宇宙を活用する国の能力の総体)DSSでは、DODの現在および将来の安全保障環境における脅威、課題、機会への対処方を記述している。
- 中国とロシアは宇宙を兵器化し、それを戦闘領域に変えた。対宇宙能力の開発、テスト、配備、および宇宙にまで拡張した紛争で採用する関連軍事政策により、最大の戦略的脅威を示している。
- 同時に、近年の宇宙での連携、協力、商業活動の急速な拡大により、宇宙の運用環境がさらに複雑になり、かつてない共同作業の機会が生まれている。
● 中心的課題
(米国の国防宇宙事業は、現在の戦略的環境向けに構築されていない。宇宙における潜在的な敵の意図と進歩が、侵略を阻止し、米国の国益を保護し、将来の紛争で戦い、勝利する米国の能力を脅かしている。)DSSは、宇宙パワーの軍事的応用に焦点を当て、今後の10年間で加速したペースで宇宙における米国の望ましい環境を達成するべく、DODに対する指針を提示している。DODは次の目標の追求を通じて宇宙パワーの進歩を図る。
- 宇宙優位性の維持
- 国家・共同・複合作戦への宇宙支援の提供
- 宇宙の安定性確保
● 望ましい環境
(宇宙空間が安全で安定しており、アクセス可能であること。米国とその同盟国・協力国による宇宙の利用が、持続的な米国の軍事力によって支えられること。)本戦略は、米国の国家安全保障宇宙プログラムの歴史の中で最も重要な変革の指針となるもので、次の4つの取り組みに段階的に取り組む。
- 宇宙における包括的な軍事的優位を築く。
- 軍事的宇宙パワーを国家、共同、複合作戦に取り込む。
- 戦略的環境を形成する。
- 同盟国、協力国、産業界、米国政府省庁と協力する。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]