[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
内閣府
元記事公開日:
2020/06/12
抄訳記事公開日:
2020/08/31

再建計画:英国政府の COVID-19 復興戦略

Our plan to rebuild: The UK Government’s COVID-19 recovery strategy

本文:

2020年6月12日付で内閣府は標記文書の最新版を公表している。その主たる部分を抜粋要約して以下に記す。

● 段階的復興方式

政府が抑制、遅延、調査、緩和を求めた第1段階の政府対応を終了すると、さらに2つの段階に進む。

  • 第2段階:より賢明な抑制

英国が第3段階に到達できるまでの間、政府は既存の社会的制限を、可能な限り効果的にその3つの目的をバランスさせるよりスマートな手段に、徐々に置き換える。政府は、流行の抑制には最大の効果をもたらし、医療、経済、社会のコストは最低にする措置を策定する。政府は、必要に応じて再度制限を課すことを含め、感染の拡大に対処する選択肢は維持する。

一方で、政府は、国民保健サービス(NHS)と公的な治療能力を引き続き強化し、COVID-19 のすべての患者のケアを確保しながら、「通常の」医療提供の回復を図る。

  • 第3段階:信頼できる治療

英国から(そして世界的にも)ウイルスが根絶される可能性はほとんどない。しかし、効果的な治療法やワクチンを導入することで、ウイルスの影響を管理可能なレベルにまで低減できる段階に移行できる。

この段階をできるだけ早期に実現するべく、政府は研究に投資し、国際的なパートナーシップを構築し、大規模な治療薬やワクチンを製造かつ流通するためのインフラを整備する。

● 制限を段階的に解除するためのロードマップ

政府は、制限の解除について慎重に計画された予定表を有しており、これには人々が計画を立てるのに役立つ日付が入っている。この予定表は、ウイルスの拡散が成功裏に抑制された場合を前提としている。もしウイルスを抑制する上で十分な進捗がなされていないことを示す証拠がある場合は、制限の解除は遅れる可能性がある。

制限を解除することによる影響を絶対的な確信を持って予測することはできない。もし、制限解除後に、懸念すべき感染率の突然の上昇が認められた場合、政府はいくつかの制限を再度課さねばならない可能性がある。政府はそれを可能な限り限定的かつ対象を絞った方法で行うことを目指し、特定の地域、又はそれに相当する限定されたセクターに制限を再適用するなどの対応がある。

● 14件の支援プログラム

段階的な計画を実行するべく、政府は14件の作業プログラムを実施する。これらのプログラムはすべて、その範囲、規模、時間枠において野心的である。

  • NHS・治療能力・運用モデル
  • 高齢者介護施設の保護
  • 最も脆弱な人々に対するより賢明な防護策
  • より効果的でリスクベースの的を絞った防護策
  • パンデミックの正確な監視と対応策
  • 検査と追跡
  • 科学的理解の向上策
  • 「COVID-19 安全確保」ガイドライン
  • より適切な対人距離確保策
  • 生計の維持、経済の回復に必要な経済的・社会的支援
  • 治療薬とワクチン
  • 国際的な行動・意識
  • パブリックコミュニケーション、理解、強制
  • 持続可能な政府組織

[DW編集局]