[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立研究機構(ANR)
元記事公開日:
2020/07/06
抄訳記事公開日:
2020/09/08

国防研究・イノベーション:量子技術に関するASTRIDプロジェクトの新規公募開始

Recherche et innovation défense : lancement d’un nouvel appel à projets ASTRID sur les technologies quantiques

本文:

2020年7月6日付国立研究機構(ANR)の標記発表の概要は以下のとおり。

民生・国防両分野が関与するテーマに関する研究プロジェクトを支援するべく、国立研究機構(ANR)および国防イノベーション庁(AID)は ASTRID プロジェクトの公募を開始している。ASTRID は、ANRが運営し、AIDが全額出資するプロジェクトで、ここでは量子技術に焦点を当てている。

このテーマ別公募は、2020年次 ASTRID 公募を補完するものである。 ASTRID プログラムは ANR と軍事装備総局(DGA)によって2011年に開始されたプログラムで、非常に探索的で革新的な技術的成熟度の低い(TRL 1〜4)研究プロジェクトの支援を目的とし、国防、研究、産業への応用の可能性を秘めた科学的・技術的ブレークスルーの促進を狙ったものである。

● 量子技術に関する軍・民両研究を支援するテーマ別公募

量子物理学のおかげで、多くの科学的・技術的なブレークスルーが可能になった。現在、量子技術に関する研究は、とりわけフランスでは政府の優先課題であり、欧州の量子技術プログラム同様、これらの破壊的な技術の出現促進を狙う。この領域の研究プロジェクトを支援するべく、テーマ別 ASTRID 公募では次の3つの領域をカバーする。

  • センサー
    量子センサーは、この公募の優先テーマである。想定される応用分野は、位置、ナビゲーション、タイムベースに関連するもので、磁力測定、電磁スペクトル解析、重量分析、電子部品の分析などがある。
  • アルゴリズム
    NISQ(ノイズのある中規模量子デバイス)技術に基づくマシンのアルゴリズムを提案するプロジェクトも、国防上の利益のある使用事例に当てはまる可能性が高い範囲で支援される。
  • 暗号化通信
    量子化後の暗号化、有効化技術、および量子レーダーに関するプロジェクトは、この公募の範囲外である。

[DW編集局+JSTパリ事務所]