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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2020/07/13
- 抄訳記事公開日:
- 2020/09/09
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グリーン水素はドイツ鉄鋼産業の未来にとっての鍵
- 本文:
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7月13日カルリチェク連邦教育研究大臣はザルツギターにおいて将来の水素エネルギー経済に関して計画されている二つの大規模プロジェクトを訪問した。ザルツギター(株)のグリーン水素をエネルギー源とする鉄鋼生産プロジェクトと、次いで専門家との会談においてブレーメン産業港における水素プロジェクトH2Bに関して説明を受けた。これに関して大臣は以下の通り語った。
「ドイツにおいて鉄鋼産業は雇用面での重要性からして他に類例のない産業分野であり、我々の豊かな生活の基盤となっている。鉄鋼産業は伝統と未来を等しく具現化するものである。連邦政府はこのため来週水曜日に「鉄鋼行動計画」を閣議決定する。我々の目標は明らかで、ドイツに強力な、国際競争力のある、気候中立な鉄鋼産業を持つということである。ドイツの未来にとって非常に重要であり、同分野の研究開発をさらに強化していく。このため連邦政府の景気対策パッケージには相当な資金投資が予定される。
ドイツにおける鉄鋼産業の雇用維持の鍵となるのはグリーン水素の利用である。環境に有害な二酸化炭素の排出を回避することができる。そうしなければ、鉄鋼産業は二酸化炭素排出に対する炭素税によって近い将来、コスト高となっていくであろう。私は本日の連邦教育研究省(BMBF)水素デーにおいて現在のプロジェクトについて説明を受けた。ザルツギター(株)はドイツにおける鉄鋼生産の明確な未来ビジョンを持っている。水素の直接還元によって鉄鋼業における有望な新たなページを開くことになるであろう。またブレーメン産業港におけるプロジェクトH2Bもグリー水素を基盤としている。そこではグリーン水素が鉄鋼産業のほか都市のインフラにも利用される。この二つのプロジェクトの成功を祈念する」。
ニーダーザクセン州のテュームラー科学文化大臣は以下の通り表明した。
「水素はエネルギー転換政策の成功に決定的な役割を果たす。連邦政府が水素の研究開発イノベーションに総額90億ユーロを投資することを歓迎する。水素を地産地消し、持続的な産業生産を可能にするという革新的なSALCOS(“Salzgitter Low CO2 Steelmaking“;ザルツギター社の低CO2鉄鋼生産)コンセプトをニーダーザクセン州の注目プロジェクトにしてくれるものである」。 [DW編集局]