[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2020/08/04
抄訳記事公開日:
2020/10/06

NSFが健康、輸送、量子、農業に関する工学研究センターを設立

New NSF engineering research centers focus on health, transportation, quantum tech and agriculture

本文:

2020年8月4日付けの米国国立科学財団(NSF)による標記記事の概要は以下のとおりである。

NSFは、以下の4つの工学研究センターの設立を発表した。NSFは今後5年間でこれら4センターに1億400万ドルを投資する予定である。これらの新研究センターは、細胞、組織、臓器、生物の生存能力の向上、電気自動車のための持続可能なインフラの設計、量子インターネットの各構成要素(building block)の構築、精密農業の実現に重点を置いている。

1. 生物システム保存先端技術工学研究センター(Engineering Research Center for Advanced Technologies for Preservation of Biological Systems)は、生体物質を傷つけることなく、極低温で冷却、保持、再保温する方法を設計することで、生体の時間を停止して、生体物質の保存や輸送の能力を向上させることを目的としている。本センターには、ミネソタ大学(拠点)、マサチューセッツ総合病院、カリフォルニア大学バークレー校、カリフォルニア大学リバーサイド校が参画する。

2. 道路電化用給電インフラ持続可能性促進工学研究センター(Engineering Research Center for Advancing Sustainability through Powered Infrastructure for Roadway Electrification)は、低コストかつユビキタスで安心して使える充電を実現することで、持続可能で公平、かつ普及した自動車の電化を実現することを目指している。本センターにはユタ州立大学(拠点)、パデュー大学、コロラド大学、テキサス大学エルパソ校が参画する。

3. NSF量子ネットワーク工学研究センター(Engineering Research Center for Quantum Networks)は、ローカルおよびグローバルスケールで量子プロセッサを接続する重要な量子技術と新しい機能の構成要素を開発することで、将来の量子インターネットの基盤構築を目的としている。本センターには、アリゾナ大学(拠点)、ハーバード大学、マサチューセッツ工科大学、エール大学が参画する。

4. NSF精密農業IoT工学研究センター(Engineering Research Center for the Internet of Things for Precision Agriculture)は、エネルギーや水の使用量および農業の環境への影響を最小限に抑えながら、農作物の生産量を増加させる新システムにより、食糧、エネルギー、水の安全保障の確保を目指している。本センターには、ペンシルバニア大学(拠点)、パデュー大学、カリフォルニア大学マーセッド校、フロリダ大学が参画する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]