[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/09/10
抄訳記事公開日:
2020/10/19

オーストラリアと共にグローバルな水素エネルギー社会を推進

Karliczek: Gemeinsam mit Australien für eine globale grüne Wasserstoffwirtschaft

本文:

連邦教育研究省(BMBF)はオーストラリア政府と共同で、グリーン水素のドイツ・オーストラリア供給チェーンに関する実現可能性調査を行うこととし、概略下記のような報道発表を行った。

カルリチェクBMBF大臣とオーストラリアのキース・ピット(Keith Pitt)資源・水・豪北部担当大臣およびサイモン・バーミンガム(Simon Birmingham)貿易・観光・投資大臣は再生可能エネルギーをベースとしたドイツ・オーストラリア水素供給チェーン実施に関する共同声明に署名した。これに関してカルリチェクBMBF大臣は以下の通り表明した:

「オーストラリアと共に世界的にグリーン水素エネルギー社会の展開を推進できることを歓迎する。ドイツは今、ドイツ企業が早期に“Made in Germany“の水素技術市場への扉を開く、国際的なグリーン水素パートナーシップへの道筋を定めることが重要と考える。水素エネルギー社会に入ることは環境のためにもよく、ドイツに新たな雇用を生み出す。ドイツ・オーストラリアによる実現可能性調査によって、コスト効率の高い、安定した、国際的なグリーン水素供給チェーンを構築する上で、どのような経済的、技術的、規制的なステップが役立つのかを示したい。オーストラリアと共にこの成功の歴史を描けることを歓迎する」。

サイモン・バーミンガム大臣談:
「相互の協力および産業界との協力によって、オーストラリアおよびドイツにおいて雇用を生み出す再生可能な水素産業を立ち上げる。同時にそれによって、通商の機会が生み出され、クリーンなエネルギーの供給が増大される。オーストラリアは再生可能エネルギーによる水素のグローバルなトップ供給者となる可能性があり、ドイツは高い需要を有する輸入国であり、また先端技術や科学的専門知識の供給者でもある、オーストラリアとドイツは当然のパートナーである」。

キース・ピット大臣談:
「エネルギー転換を推進する燃料として、クリーンな水素は、自動車を動かし、熱や電力を生産し、また重要な工業利用のための化学的資源として利用できる。オーストラリアは、世界的な水素の生産および輸出において重要な役割を果たすための理想的な位置にあり、それにより、我が国の通商相手国の排出量削減を助けることにもなる」。

背景:
実現可能性調査は24ヶ月間を期間とし、2020年内にスタートする。BMBFは実現可能性調査のドイツ側プロジェクト・パートナーを150万ユーロ強で助成する。ドイツ側での実施はドイツ工学アカデミー(acatech)および連邦ドイツ産業連合(BDI)が計画する。両国はそれぞれ国家水素戦略を定めており、実現可能性調査は両国の戦略の実施に資するものである。

[DW編集局]