[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
フランス農学アカデミー(AAF)
元記事公開日:
2020/08/20
抄訳記事公開日:
2020/10/28

2020年に産業界の回復力を支援する1億ユーロのプロジェクト公募の発表

Bruno Le Maire et Agnès Pannier-Runacher annoncent le lancement d’un appel à projets de soutien à la résilience de l’industrie doté de 100 millions d’euros en 2020

本文:

2020年8月20日付フランス農学アカデミー(AAF)の発表では、標記に関して経済・財務・復興省の2020年8月12日付報道発表を引用している。概要は以下のとおり。

復興計画の一環として、経済・財務・復興省は、フランス産業界の自律性と回復力を促進するプロジェクトの公募を開始する。

Covid-19危機は、フランス経済の産業・技術への依存性、および特定のグローバル・バリューチェーンの脆弱性を浮き彫りにした。工業生産におけるそれらの重要性を考慮すると、フランスにおけるそれらのチェーンの一部の設置または再設置を支援することにより、重要なバリューチェーンの全部または一部を強化することが必要であると思われる。したがって、目的は、フランスと欧州での価値の創造を保証する将来のセクターを発展させながら、欧州以外のサプライヤーへの依存度を減らすことである。

今回のプロジェクト公募では次のような最も重要なセクターに優先的に目標を絞る。

  • 保健
    主要な治療的メリットのある薬物(MITM)や製剤に使用される有効成分または中間体、および医療機器(DM)または体外診断用医療機器(DMDIV)、それらの戦略的コンポーネント(Covid-19に関連するコンポーネントを含む)など、成熟したまたは革新的な優先的医療製品の製造。この点から、柔軟な生産能力の創出、または既存の生産能力の柔軟性を可能にするプロジェクトが評価される。
  • 農業食品加工
    フランスの農業食品加工セクターの自律性、回復力、将来を強化する可能性のある投資プロジェクト(供給の多様化、生産能力の創出、維持、再配置)。このプロジェクト公募はフランス大統領の最近の発表に準拠するもので、環境の持続可能性のアプローチにおける、食品における主権と国内および欧州の食料チェーンの開発・安全保障に関するものである。
  • エレクトロニクス
    フランスおよび欧州の電子機器製造の第三国への依存を減らすプロジェクトだけでなく、フランス国内での生産能力を保証する将来セクターの開発プロジェクトも対象となる。また、特に迅速なプロトタイピングによって、危機的状況に対処し、革新的な製品の市場への導入を加速する企業の能力を強化する可能性のあるプロジェクトも推進される。
  • 産業に不可欠な資材(化学物質、金属、原材料)を提供するセクター
    供給が途絶した場合にフランスまたは欧州の産業構造にドミノ効果をもたらす可能性のある産業(金属・合金、工業原料、中間製品、化学物質)の「上流」製品の生産を目標とした投資。

[DW編集局+JSTパリ事務所]