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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立科学財団(NSF)
- 元記事公開日:
- 2020/09/01
- 抄訳記事公開日:
- 2020/11/02
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NSFとNASAが協力して宇宙気象の研究と予測に取組む
NSF and NASA partner to address space weather research and forecasting
- 本文:
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2020年9月1日付けの米国国立科学財団(NSF)による標記記事の概要は以下のとおりである。
太陽風、コロナ質量放出、磁気嵐、大気圏の擾乱などの宇宙気象は、電力供給やコンピュータネットワーク、衛星や無線通信などのインフラにダメージを与え、宇宙飛行士の健康を脅かす可能性さえある。太陽や地球近傍の宇宙環境における高エネルギーイベントの正確な予測は、国家の安全保障と社会の福祉にとって非常に重要である。この課題に対応するため、NSFと米国航空宇宙局(NASA)は、より速くより堅固な宇宙気象予報の基礎を築く、次の6プロジェクトに資金提供する
1.太陽大気と内部太陽圏のデータ駆動モデルによる宇宙気象予報の改善
アラバマ大学が主導し、NSFとNASAが共同で支援するもので、太陽の上層大気のデータ駆動モデルを開発し、太陽風とコロナ質量放出の予測を改善する。
2.次世代宇宙気象モデリング・フレームワーク
ミシガン大学が主導し、NSFが支援するもので、コロナ質量放出によって発生する主要な宇宙気象イベントに焦点を当てた、確率論的に最適化した太陽から地球への宇宙気象予測モデルを開発する。
3.柔軟なコミュニティベースの上層大気アンサンブル予測システム
ミシガン大学が主導し、NASAが支援するもので、利用可能なデータのギャップに対処し、現在のモデルやソフトウェアの限界を改善した地球上層大気のモデルを作成する。
4.コンポーザブル次世代ソフトウェアフレームワーク
マサチューセッツ工科大学(MIT)が主導し、NSFが支援するもので、不確実性の定量化と実用的なデータ同化を備えた宇宙気象モデリングソフトウェアを開発する。
5.地球の電離層-熱圏システムにおける小規模プラズマ構造の予測
コロラド大学ボルダー校が主導し、NSFが支援するもので、GPS衛星や他の無線信号を遮断する可能性のあるプラズマの不規則性や地磁気活動の変化を調査する。
6.正確で信頼性の高い不確実性定量化のためのアンサンブル
コロラド大学ボルダー校が主導し、NASAが支援するもので、宇宙気象予報の精度向上のために、確率的モデリング、不確実性の推定、機械学習を導入する。 [DW編集局+JSTワシントン事務所]