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国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/09/23
抄訳記事公開日:
2020/11/16

国家認知症戦略がスタート

Startschuss zur Umsetzung der Nationalen Demenzstrategie

本文:

「認知症を患う人々のためのチームスピリット」イニシアチブを支える幅広い社会的連帯の態勢が整い、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)はこれに関して概略下記のような報道発表を行った。

国による認知症戦略がスタートした。連邦・家庭・高齢者・婦人・青少年省(BMFSFJ)によるオンラインの催しで、連邦高齢者省ギファイ大臣、連邦保健省シューパーン大臣、BMBFカルリチェク大臣および57のパートナー機関が国家認知症戦略に署名した。これに伴い、全ての重要な関係機関は決定された合計160の具体的措置の実行を義務づけられる。目標は認知症患者が社会の一員であり続けるようにし、またこの病気への対処に関してオープンな空気を創り出すことにある。ドイツでは160万人がこの病気を患っており、2050年にはこの数字は約280万人に達する可能性がある。

カルリチェク大臣は、
「認知症は我々の社会にとって大きな課題である。高齢化が進む中、将来において今よりもさらに認知症に注目していかなければならない。BMBFはこの病気の原因に対する理解を深め、効果的予防方法を開発するために、研究を支援していく。BMBFはDZNE(ドイツ神経変性疾患センター)を年間約8.000万ユーロで助成する」。と語った。

国家認知症戦略:160の具体的措置
国家認知症戦略はドイツアルツハイマー協会、州および市町村、保健・看護団体、社会保障機関、市民社会、学界等が共同で作成したもので、7月1日に連邦閣議が決議した。9月23日に関係機関全てと共に実施がスタートする。

今後数年間で、合計160の具体的措置が実施され、ドイツをより認知症に優しい国にしていく。結果報告は2026年に発表される。

イニシアチブ「認知症患者のためのチームスピリット」は幅広い社会的連帯によって支持される

目標は、生活のあらゆる領域において新たな意識、現場での社会的支援ネットワーク、適切な医療ケア、最上級の研究を実施することである。このイニシアチブは様々な社会的関与者によって支援される。公共交通をより認知症患者に優しくするためドイツ鉄道(DB)、ベルリン交通局(BVG)等も参加している。またドイツオリンピックスポーツ連盟(DOSB)も9万弱の体育・スポーツ団体の約2,700万人の会員に対して、団体の組織をより認知症患者に優しいものとするよう働きかける。その他ドイツサッカー連盟(DFB)、スーパーマーケットチェーン、教会、ドイツ文化評議会、連邦保険医協会(KBV)、連邦医師会(BAK)等も参加する。

[DW編集局]