[本文]

国名:
ドイツ
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/09/25
抄訳記事公開日:
2020/11/17
元記事の言語:
ドイツ語

パンデミックに対する医療技術のイノベーション

Karliczek: Mit Innovationen in der Medizintechnik gegen die Pandemie

本文:

ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は検査時間を短縮したコロナPCR検査法の開発を助成し、これに関して概略下記のような報道発表を行った。

BMBFはボッシュ社(Bosch)が開発した、39分で結果が得られる、PCRをベースとした新たな高速新型コロナ検査を助成する。また検査のさらなる高速化を目指して、研究が進行中である。この検査は、検体を専門のラボへ移送することなく、現場で分散的に実施することを可能にする。これに関してカルリチェク大臣は以下の通り述べた。

「できる限り速やかに自身の健康状態を知ることが重要と考える。我々の技術力の急激な発展は、正にこの危機の時代において、ドイツの企業がどのようなイノベーション能力を発揮できるのかを示している。従来のPCR検査に比べて、時間の節約そしてロジスティクスでの簡素化があればラボやその他の利用者にとって大きな利用価値が生まれる。今後数ヶ月で、より多くの人間を検査しなければならないという、特別な課題に直面している。この複雑な課題においてボッシュ社がBMBFの支援を受けて開発した検査方法は大きな助けとなりうる」。

背景:
この検査方法では新SARS-CoV-2ウイルスの遺伝物質をミニチュアライズされたラボの中で検査する。検査は分析機器とテストカートリッジ(Lab-on-a-Chip)からなるシステムの中で自動的に行われる。遺伝物質はこのためにカートリッジの中で、いわゆるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で増幅される。カートリッジは既に必要な全ての試薬を含んでいる。PCR検査は非常に微妙で、特殊なものであるため、高度な感度と特異性を伴う「ゴールドスタンダード」とされている。ボッシュ社のシステムのような「プラットフォーム解決法」は、様々なテストカートリッジの開発および利用によっていろいろな検査を可能にする、例えば個々のあるいは複数の病原菌や疾病に関する検査である。

ボッシュ社は既に3月末に最初のコロナ検査を発表。これはSARS-CoV-2を含み、10の呼吸器疾病を同時に検査することが可能で、検査結果は2時間半で得られる。新たな、著しく高速の検査はSARS-CoV-2のみを対象としている。その迅速な開発はBMBFの助成の結果である。BMBFは研究開発計画におけるシステムの開発を合計497万ユーロで助成している。ボッシュ社は今年度末まで100万回の検査を達成する意向である。

プロジェクト「高速コロナ検査および“Vivalytic-Light”」は2020年4月1日から2021年3月31日までを期間とし、BMBFはロバート・ボッシュ社およびボッシュ・ヘルスケア・ソリューション社を2020年5月14日の「Covid-19アウトブレイクに関連するドイツ連邦共和国の法適用領域における補助金の暫定的授与に関する規則」第1条に基づき助成する。

現在多数の研究者が現下の新型コロナパンデミックの重要課題解決のため活動している。BMBFは助成プログラムによって、迅速で信頼性の高い診断法、人体に優しい人工呼吸法、感染防止の効果的方法、あるいはセラピーマネジメントの改善に関するシステム等、医療技術におけるこうした取り組み等を支援している。

「感染症の革新的医療技術による予防およびケア」をテーマとする目下の助成措置は、革新的医療技術によって新型コロナ患者のケアおよびSARS-CoV-2ウイルスの克服等のために必要な研究およびイノベーションを支援する。目下のパンデミック状況の克服を目指すプロジェクトは、9月28日まで申請することができる。長期的側面を有するプロジェクトの申請は、2021年1月30日まで提出可能である。

[DW編集局]