[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国航空宇宙局(NASA)
元記事公開日:
2020/09/22
抄訳記事公開日:
2020/11/18

NASAのアルテミス計画:2024年に女性を含む有人月面着陸を達成

NASA Publishes Artemis Plan to Land First Woman, Next Man on Moon in 2024

本文:

2020年9月22日付け、米国航空宇宙局(NASA)による標記記事の概要は次のとおりである。

NASAは 2024年に最初の女性と次の男性を月面に着陸させるというアルテミス計画フェーズ1を発表した。

探査計画を4年前倒しして、2029年までに持続的な宇宙探査を構築するという大胆な挑戦を決めた後の1年半の間、NASAは1972年のアポロ月ミッション後最初となる人類を月に送る作業を本格化させてきた。

NASAの新しいロケットであるスペース・ローンチ・システム(SLS)とオリオン宇宙船の最初の打ち上げが近づいている。宇宙船は完成しており、SLSのコアステージ(一段目の液体燃料ロケット)と4つの補助エンジンの一連の重要な最終燃焼試験が今秋に予定されている。

NASAは、性能、生命維持装置、および通信機能をチェックするために、SLSとオリオン宇宙船を統合させて、月の周回軌道に2回打ち上げる。アルテミス計画1は2021年に宇宙飛行士を乗せずに打ち上げ、アルテミス計画2では2023年に宇宙飛行士を乗せて打ち上げる。

アルテミス計画3は2024年に人類を月の南極に到達させる。SLSを打ち上げた後、宇宙飛行士はオリオンに乗ったまま月の周囲を24万マイル周回し、ある点で、新しい商用有人着陸システムに直接乗るか、あるいは着陸システムに乗船する前に、ゲートウェイ(Gateway)にドッキングし、それを調査して、支援物資の調達を受ける。

アポロ宇宙船の時よりも、柔軟で動きやすい最新の宇宙服を着て、7日間の滞在中に、宇宙飛行士はサンプルの収集や、科学的な実験を行う。

ゲートウェイ建設作業も急速に進んでおり、NASAは打ち上げる最初の2つのコンポーネント(電力と推進エレメントおよび居住とロジスティクスの前哨基地)を2023年に統合する。アルテミス計画3でゲートウェイを使うか否かは最終決定していないが、アルテミス計画4以降は宇宙飛行士をオリオンに乗せて送り、ゲートウェイとドッキングさせ、2人は宇宙船に残り、他の2人は月面探査をする。

この10年の終わり頃に月面に徐々にインフラを増築し、より多くの宇宙飛行士による長期的な月面探査を可能にする。このコンセプトには月面での長期探査のために、新しいローバーや、電力システム、居住設備などを揃えたアルテミス・ベース・キャンプが必要になる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]