[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2020/10/20
抄訳記事公開日:
2020/12/01

欧州研究圏は研究の自由を保証しなければならない

Karliczek: Europäischer Forschungsraum muss Garant für Forschungsfreiheit sein

本文:

10月20日欧州連合(EU)の研究大臣会合が行われ、これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

ボンで開催された会議は、欧州研究圏(ERA) および研究の自由の現状について審議するハイブリッド会議であった。研究の自由の強化のため、「ボン宣言」が出され、数多くの加盟国がサインした。この会議についてカルリチェク大臣は次のように説明した。

「ドイツはEU議長国として回復力のある、主権的で持続可能な欧州にコミットする。そのために我々はダイナミックな欧州研究圏を必要とする。

研究の自由に関するボン宣言への署名によって、欧州研究圏の価値基盤を強調する重要なシグナルを発信する。ボン宣言は政治的に象徴的なコンテンツを有するものである。

研究の自由を保護することは欧州の良き未来のための基礎である。強固な研究によって我々は今後数十年における人間の進歩および繁栄の礎を築くことができる。社会の一部の人たちからの科学者への攻撃など研究の自由を制限しようとするあらゆる試みを厳しく非難する。残念なことに新型コロナパンデミックにおいてこうしたことが多く見受けられた。

研究の自由には責任も伴う。研究が透明性を持ち、かつ明確な倫理的ガイドラインに沿って行われることが重要である。本日既に多くの国が宣言に署名し、他の国々も賛同のコミットメントを表明している。私は、ドイツ議長国任期の終了までに、全てのEU加盟国が研究の自由の保護向上に賛同してくれることを願っている。

本日の大臣会合において、EU加盟国の中で欧州研究圏の新たな方針について意見交換をした。どうすれば、欧州が科学、研究およびイノベーションにおいてさらに向上できるのか、ということである。これには、特にイノベーションや研究の成果の経済的に有用な製品へのより迅速な転換および学界と社会間のコミュニケーションが挙げられる。

欧州委員会(EC)は、欧州研究圏の将来に関する9月30日付の通知により、一連の措置を呈示している。本日この通知に関して議論し、加盟国側のアイデアおよび優先事項を議題に取り上げた。11月27日の競争力に関する理事会で、加盟国としてこれに関する結論を採択する所存である。

この機会を、欧州研究圏に関する国家的キャンペーンを開始するために利用できたことは喜ばしいことである。欧州研究圏を抽象的なものに留めてはならず、専門家のためだけのアイデアであってもならない。欧州における交流および協力は全ての人々にとって重要であり、キャンペーンのモットーが「欧州研究圏:共同でより多くの知識を」となっている理由である。今後数ヶ月、数年にわたり効率、ダイナミズム、価値に基づく科学および研究等によって代表される欧州研究圏の推進のために発信していく」。

[DW編集局]