2020年10月13日付の大統領府による標記発表の概要は以下のとおりである。

● 目的

2018年12月21日付けの執行命令13855号（環境を改善し、山火事のリスクを減らすべく、米国の森林、放牧地、その他の連邦の土地の積極的な管理を促進する）で宣言したように、森林、放牧地、その他の連邦の土地を、州、部族、地域社会、非営利団体、民間部門とのパートナーシップを通じて積極的に管理することで、その健全性と回復力を促進することが米国の政策である。

2020年1月21日付けの大統領発表では、環境のさらなる保護に向けて、米国は世界経済フォーラム（WEF）の1兆本の樹木イニシアチブに参加するとしている。このイニシアチブは、2030年までに世界中で1兆本の樹木を育成・保護するという野心的・世界的な取り組みである。

● 1兆本の樹木に関する省庁間協議会
上記により、「米国の1兆本の樹木に関する省庁間協議会」（協議会）が設立される。本協議会は、樹木の成長、修復、保全に関するイニシアチブについて連邦政府内活動の展開、調整、促進のほか、イニシアチブの推進を支援する主要関係機関との調整を担当するものとする。本協議会はイニシアチブとは独立である。

● 省庁の役割と責任
各省庁の幹部である協議会メンバーはすべて、次のことを行うものとする。

• それぞれの戦略計画プロセスに協議会関連の活動を含める。
• この命令に基づいて確立される協議会プロトコルに従って、（樹木の成長、修復、保全に関連したものがあれば）共同議長、副議長、および行政管理予算局局長に対して、それぞれの省庁の活動に関する定期的な進捗報告を行う。

● 協議会の任務と機能
協議会の使命は、樹木を成長させ、回復させ、保護することにより、イニシアチブを促進する連邦政府の活動およびその他の国家的取り組みを強化することである。協議会は次のことを実行する。

• 特に育成、復元、保存される樹木に関して、連邦政府がイニシアチブに関連する連邦の活動を追跡・評価するために使用する方法論を含む戦略を策定・実施する。
• 連邦政府によるイニシアチブ促進のための追加措置を妨げる法令、規制、その他の制限を特定し、そのような制限を是正するために可能な行政・立法措置を提言する。
• 樹木を保護・修復する取り組みを促進し、樹木の成長、修復、保全を促進するために既存の連邦土地の積極的な管理を推進するべく、既存の当局、そして既存または将来の認可予算資金を活用する機会を特定する。
• 連邦の土地にある森林を保護、育成、積極的管理するための連邦政府の取り組みについて、州、地方、部族の当局者に通知する。
• 各省庁の幹部である協議会メンバーが、これらメンバーの各省庁の（樹木の成長、修復、保存に関連する）活動について共同議長、副議長、行政管理予算局長に定期的な進捗報告を提出するためのプロトコルを確立する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]