[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防総省(DOD)
元記事公開日:
2020/10/20
抄訳記事公開日:
2020/12/21

国防総省が最新のバイオ産業製造イノベーション研究所に8,700万ドルを投資

DOD Approves $87 Million for Newest Bioindustrial Manufacturing Innovation Institute

本文:

2020年10月20日付の国防総省(DOD)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。

DOD はこのほど、新たな製造イノベーション研究所(MII)として合成生物学研究コンソーシアム」(EBRC)が設立した非営利機関「バイオ産業製造・設計エコシステム」(BioMADE)に対する、8,700万ドルの7年間の助成を発表した。BioMADEは、ミネソタ大学セントポール校に本拠を置き、官民の協力の下、持続可能で信頼性の高いバイオ産業製造技術の進歩を目指す。

国防総省のファンディングによる8,700万ドルに加え、31の企業、57の大学、6つの非営利団体、2つのベンチャーキャピタル・グループから1億8,700万ドルを超える資金が提供される。

DOD および軍との緊密な関係を通じて、BioMADEは、幅広い製品の長期的で信頼性の高いバイオ産業製造能力の確立に取り組む。予想されるバイオ産業製造応用分野には、化学薬品、溶剤、洗剤、試薬、プラスチック、電子フィルム、布地、ポリマー、農産物(原料など)、作物保護ソリューション、食品添加物、香料、香味料などの製品がある。

上記研究所の取り組みでは、業界全体の標準、ツール、測定方法を検討・推進し、基盤的技術の成熟を図り、回復力のあるバイオ産業製造エコシステムを育成する。教育と労働力開発を推進し、堅固な米国のバイオ経済に不可欠なサプライチェーン仲介業者の確立と成長を支援する。その他の重要な重点領域として、バイオセーフティ・セキュリティおよび倫理的、法的、社会的考慮事項に関連する課題がある。

BioMADEは、DOD によって設立された8つの MII のネットワークに参加し、米国の競争力のある技術主導と国家安全保障上の利益を促進するべく、イノベーションと商業的ベストプラクティスを活用する。2012年以降、国防長官室の製造技術部門(OSD ManTech)は、付加製造技術イノベーション研究所「America Makes」と協力してMIIを設立し、民間部門による商業的採用の基礎を築きながら、「飛躍的」技術を軍に提供している。

今回の研究所新設は、既存のDoD MII投資(初期および後続の連邦政府投資ですでに合計10億ドルを超える。産業界、学界、州政府からの17億4,000万ドルのマッチングファンドがこれに追加される)に加算されるものである。さらに、DODおよび軍務部門は、各研究所で865件を超える教育・研究開発プロジェクトを後援している。現在、1,270を超える組織が DoD MII に参加している。参加組織の規模は様々で、国防産業パートナー、商業メーカー、新興企業、高等教育機関、州および地方の経済開発団体で構成されている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]