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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国新聞社
- 元記事公開日:
- 2020/11/19
- 抄訳記事公開日:
- 2021/01/20
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自動車のインテリジェントネットワークは、将来の競争の焦点となる
- 本文:
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2020年11月19日付の中国新聞社による「経済日報」社記事の概要は以下のとおり。
現在、自動車産業には過去100年で最も深刻な変革が発生しており、インテリジェントネットワークが将来の競争の焦点であると考えられている。自動車の情報通信、人工知能(AI)、インターネット等の業種が深く融合するにともない、インテリジェントネットワーク自動車はすでに技術の急速進化、産業の加速的配置の新たな段階に入っている。「新エネルギー車産業発展計画(2021~2035)」および「省エネと新エネルギー車技術路線図2.0」に続き、先日公布された「インテリジェントネットワーク車技術路線図2.0」は、今後15年間の技術路線を決定する上でのもう一つの最高レベルの設計文書となっている。
中国のインテリジェントネットワーク車は、引き続き良好な発展の勢いを保っている。データによれば、今年1月から9月の期間において、L2クラスのインテリジェントネットワーク車の販売台数は196万台に達し、乗用車の総販売台数の14.7%となっている。さらに、一部企業はL3クラスの自動運転モデルの開発を加速させており、各地で自動パーキング、自動運転公共交通車両、無人インテリジェントトラック等の実演を展開している。
李克強清華大学教授(国家インテリジェントネットワーク車イノベーションセンター主席科学者)は、このほど「インテリジェントネットワーク車技術路線図2.0」を発表した。2025年までに、中国のPA(一部自動運転)およびCA(条件付き自動運転)クラスのインテリジェントネットワーク車販売台数の年間自動車販売総数に占める比率は50%を超える。また、C-V2X(セルラー通信を基礎とする移動車両ネットワーク)端末の新車搭載率は50%に達する。高度の自動運転車は、当初特定の状況および限定したエリアにて、商業化の応用を実施し、運転範囲を拡大していく。2035年には、多様な種類のインターネット式高度自動運転車両が国内の広い範囲で利用されているであろう。
専門家は、中国でのインテリジェントネットワーク車の推進は、ネットワーク自動運転およびネットワークによる深いカップリングを通じて行う以外に、国の産業的優位性を備えるV2X(車と外界の情報交換)の開発を強化し、同時に技術研究開発と試験を積極的に推進することで、実証と大規模な普及の新しい段階に入ると述べている。
当然のことながら、インテリジェントネットワーク車は自動車情報通信、交通運輸等の業種が境界を跨ぐ融合を加速化させた産物であり、世界の産業イノベーションのホットポイントで将来の発展の要衝である。インテリジェントネットワーク車の発展の加速化、インテリジェントネットワーク車産業の融合発展の新しい状態の構築は、自動車企業の戦略転換の重要な方向であり、さらに各国の競争と協力の戦略的重点となっている。
インターネット技術とインテリジェント技術の影響により、自動車産業は全面的に再編成の状態にある。情報通信企業、新興インターネット科学技術会社、ネットワーク運営業者、サービス業者およびインフラ会社は絶えず自動車産業に組み込まれており、垂直統合型の産業チェーンをネット上のエコシステムへと転換させており、将来の自動車産業に欠かせない重要な構成部分となっている。
インテリジェントネットワーク車は、新たな発展の段階を迎えており、新たな段階においては、インテリジェントネットワーク車業種が平穏で健やかかつ迅速に発展し、健全な法規と規格を確立させる必要がある。
今回公布された「新エネルギー自動車産業発展計画(2021~2035)」においても、電動化とインターネット化、インテリジェント化技術の深い融合を推進し、規格のドッキングとデータシェアリングを推進しなければならないと明確に提起している。関係当局者は、業種の管理改革深化、政策法規体系の健全化、人材チームの構築強化、知的財産権の保護強化および組織協同の「五位一体」の措置を通じて、「計画」の順調な実施を保障しなければならないと述べている。
[DW編集局]