GAIA X サミット:将来の欧州クラウドに関する中間報告
2020年11月18日付企業総局(DGE)の標記発表の概要は以下のとおり。
2019年10月に発表された GAIA-X プロジェクトは、ドイツとフランスの共同イニシアチブから生まれた。
このプロジェクトは、データ交換にさまざまな規格を設定することを目的としており、特に欧州のための信頼性の高いデータ・インフラの構築を目的とする。セキュリティ、透明性、相互運用性、データポータビリティに基づいて、そこから生まれる最初のサービスは2021年に開始され、欧州企業のデータを保護する。
フランス経済・財務・復興大臣とドイツ連邦経済エネルギー大臣は、GAIA-X プロジェクトの実施を加速するという目標の下に、このほど本プロジェクトの中間報告を発表した。
● 経済・財務・復興大臣による中間報告の概要
経済・財務・復興大臣は、ドイツとフランスだけでなく、ベルギー、オランダ、スロベニア、ルクセンブルグ、スウェーデン、フィンランド、イタリアにも各国のハブを創設する旨発表した。GAIA-X は仏・独の協力から生まれたが、欧州のプロジェクトであることを強調した。加盟国に対し、自国の企業のデータの主権を確保するべくプロジェクトへの参加を継続するよう要請したのはその理由による。
フランスのハブは CIGREF (フランスの大手企業と行政機関で構成される団体)が支援する。CIGREF には、デジタル技術の活用を促進する任務を有する100を超えるフランス企業が結集する。これらの企業には、金融、エネルギー、インダストリー4.0、モビリティ、ヘルス、教育におけるデータ空間の構造化に取り組むことが求められている。
プロジェクトの支援に向けて、フランスとドイツは、関連するサービスの開発やデータ共有のためのツールであるGAIA-X プラットフォームに資金支援を行う。これにより、クラウド・プロバイダはソリューションを提供し、ユーザーはデータスペースを実装できるようになる。
[DW編集局+JSTパリ事務所]