[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2021/01/13
抄訳記事公開日:
2021/02/24

新たなプロジェクトによりドイツにおける水素技術イノベーションを加速する

Karliczek: Neue Leitprojekte sind Innovationsbeschleuniger für Wasserstofftechnologien in Deutschland

本文:

連邦教育研究省(BMBF)は、国家水素戦略の実施を目的とする重要プロジェクトを軌道に乗せることとし、概略下記のような報道発表を行った。

BMBFは1月13日ベルリンにおいてグリーン水素経済の具体化に関する3つの大規模な旗艦プロジェクトを発表した。これは2020年6月にスタートしたBMBFアイデアコンペティション「ドイツ水素共和国」の結果である。これらのプロジェクトは、水素経済への移行に当たって現存する技術的障壁克服に寄与することが期待されている。カルリチェク連邦研究大臣はこれに関して以下のとおり説明した。

「グリーン水素には、ドイツにとってイノベーション政策および産業政策に関する世紀的チャンスがあると理解している。ドイツを、水素技術に関するリーディング市場およびグローバルなリーディング・サプライヤーにしていきたい。本日、我々の3つの水素旗艦プロジェクトによって、水素経済への移行の前に横たわる主要な障壁を取り除くためのイニシアチブに、開始の許可を与える。

今まで3つのコンソーシアムに、全16州の学界および産業界から、230のパートナーが参加している。直接的に競争している企業は、これまでも競争前領域で互いに協力している。このことはイノベーション推進者としてのBMBFの研究助成の中心的役割を強調しており、実に感銘深い。これら企業は、競争にもかかわらず、特定の問題を協力して最善の形で解決し、そしてドイツにおいて、世界的にトップを行く水素研究を優秀なパートナーとして、頼りにすることができる、ということを認識した。

2025年までに連邦政府の未来パッケージ予算からこれらのプロジェクトに7億ユーロを投資する。近年におけるBMBFの最大イニシアチブの1つであることは間違いない。ドイツの産業を持続性あるものとし、さらに未来分野における欧州連合(EU)の技術的主権を強化するため、研究開発に全力をそそいでいく」。

提出されたアイデアおよび提案を基に、グリー水素経済の中心的課題に関する以下3つの産業主導によるコンソーシアムが形成された:

  • H2Gigaプロジェクト:水電解装置の連続生産用の技術に取り組む
  • H2Mareプロジェクト:風車によって海上で水素およびその反応生成物を直接生産する方法の研究
  • TransHyDEプロジェクト:水素輸送技術の開発、評価、実証

[DW編集局]