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- 国・地域名:
- フランス
- 元記事の言語:
- フランス語
- 公開機関:
- 高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
- 元記事公開日:
- 2020/12/16
- 抄訳記事公開日:
- 2021/02/25
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新興感染症に関する新たな研究機関の創設
Création d'une nouvelle agence de recherche sur les maladies infectieuses et émergentes
- 本文:
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2020年12月16日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の標記発表の概要は以下のとおり。
新興感染症に関する生物医学研究を強化し、COVID-19の流行に対する公的対応をより科学的に適切に強化するべく、新規感染症に関する新しい研究機関が国立保健医学研究所(INSERM)内に2021年1月初めに設立される。
INSERMのリアクティング(REACTing)コンソーシアムの科学的専門知識・対応能力と、国立エイズ・ウイルス性肝炎研究機構(ANRS)の経験・運用能力とを組み合わせることで、新しい機関は新興感染症、エイズ、性感染症、ウイルス性肝炎に関する科学研究の調整と資金支援に専念する。
2020年1月以降、INSERMは、感染集団の監視と診断、疫学的モデリング、治療・ワクチン戦略などの優先研究テーマを迅速に特定することにより、Covid-19の研究を構築・加速するために、REACTing コンソーシアムに依存してきた。したがって、REACTingは、Covid-19に対する科学的リーダーシップのベンチマーク・プレーヤーであり、情報共有を促進し、優れた研究慣行の実施を推進することが証明されている。同時に、(南方諸国との例外的なプロジェクト公募のファンディング、国立研究機構(ANR)のプロジェクト公募の補完、専門要員の供出を通じて) ANRS のリソースと経験が強力に動員された。
新規に発生する感染症の研究を効果的に統括できるようにするために、新機関は上記2つの事業組織の強みを組み合わせることで、適用する科学プログラムの策定業務とプロジェクト公募を開始・管理する運用能力をつなぎ合わせる。
ライフサイエンス分野の研究連合(Aviesan)のパートナーとの連携により INSERM内に設置される新機関の任務は、3つの主要軸を中心に構成される。①研究・科学的活動の統括、②Covid-19および人間が関与する新たな感染症に関する研究のための流動的な規制認可プロセスの確立、③研究室と研究インフラの支援である。新機関は、ANRの業務を調整・補完し、プロジェクト公募では将来、共通の全国ポータルの一部となる。新機関の実施を促進するべく、特に運営費増加の埋め合わせを可能とする初期予算は、2020年12月からMESRIによって割り当てられる。
新機関は、2021年の初めに科学的活動を開始し、最初の施策を資金支援し、研究推進のための専門家グループを設置する。
[DW編集局+JSTパリ事務所]