[本文]

国名:
フランス
公開機関:
高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)
元記事公開日:
2021/01/26
抄訳記事公開日:
2021/03/10
元記事の言語:
フランス語

量子技術に関するフランスの国家戦略

Stratégie nationale sur les technologies quantiques : faire de la France un acteur majeur de ces technologies au niveau européen et international

本文:

2021年1月26日付高等教育・研究・イノベーション省(MESRI)の発表では、フランスを欧州・国際レベルで量子技術の主要なプレーヤーにすることを狙った国家戦略の発表を報じている。概要は以下のとおり。

マクロン大統領は、1月21日、フランスの量子戦略を発表した。その目的は、産業のバリューチェーンを強化しながら、人材育成、科学研究、技術実験を大幅に強化することである。

国家量子戦略は、多くの優位点を有するフランスにとって主要課題の一つである。その優位点のいくつかを挙げれば、ノーベル賞を受賞した大規模で優秀な研究室があり、企業や産業の大規模なコミュニティがあり、量子技術に特化した最初の基金がある。

第4次将来への投資計画(PIA4)と復興計画からの18億ユーロの規模の資金支援を受けて、量子戦略は、将来のセクターと技術への並外れた投資による恩恵を受けることになる。

同時に、学際性を強調し、新しい教育コースを創設する人材育成に多額の投資が行われる。これは、少なくとも今後5年間、年間100件の学位論文助成、50件のポスドクの奨学金、さらに10件の若手人材助成金がなされることを示している。

● 量子戦略の7本の柱

  • NISQシミュレータ・アクセラレータの用法を開発し、普及させる(3億5,200万ユーロ)
  • LSQスケールに移行する量子コンピュータを開発する(4億3,200万ユーロ)
  • 量子センサーの技術とアプリケーションを開発する(2億5,800万ユーロ)
  • ポスト量子暗号化提案を作成する(1億5,600万ユーロ)
  • 量子通信システムを開発する(3億2,500万ユーロ)
  • 競争力のある実現技術の提案を作成する(2億9,200万ユーロ)
  • エコシステムを横断的に構築する

● 量子戦略の課題

この戦略により、フランスは主要な量子技術(量子加速器・シミュレータ、量子コンピューティング向けの専門ソフトウェア、量子センサー、量子通信、ポスト量子暗号化、実現技術等)を習得した最初の国の1つになるはずである。

戦略の中心テーマであるコンピューティングの分野では、2023年から第1世代の汎用量子コンピュータの完全なプロトタイプを有する最初の国になる。また、シリコン上での量子ビットの生産ニーズに対応する完全な工業用Si28生産チェーンを備える最初の国としての地位を主張することもできる。

これらの技術の成熟にかかる期間、開発すべきソフトウェアレイヤー、又は人材育成には、完全な産業部門を構築するという目標に向けて関係者と取り組みを結集する必要がある。その狙いは、2030年までに1万6,000人の直接雇用を創出し、最終的にフランスの輸出の1〜2%を占めることを目標として、持続的にこの分野のリーダーとなることである。

[DW編集局+JSTパリ事務所]