[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2021/01/19
抄訳記事公開日:
2021/03/16

NSTCが量子ネットワーク研究のために協調的アプローチを推進

A Coordinated Approach to Quantum Networking Research

本文:

2021年1月19日付けの国家科学技術会議(NSTC)による標記記事の概要は以下のとおりである。

量子ネットワーク(QN)は、量子デバイス間で量子情報を伝送し、量子情報処理に有用な量子もつれの配送を可能にする。QNは、量子コンピュータを接続することで、より大きな量子計算を可能にし、もつれセンサーネットワークは、個々の最高の量子センサーの能力を超える精密計測を可能にする。量子特性を利用することで、新しい方法で通信を安全にすることができる。

ただし、QNの基本的なアプリケーション、構成要素、そして究極的な価値提案は未熟な状態にあり、誤解が蔓延している。QN が米国の経済、安全保障、イノベーション・エコシステムに影響を与える可能性があることを考えると、米国は引き続きQNの基礎研究に投資して探索・活用する一方で、適切な投資判断のバランスを保つことが求められる。この新興分野で主導権を維持するには、使用事例の発見と開発が不可欠である。QN コンポーネントやテストベッドを開発する研究は、量子情報科学工学(QISE)にも広く利益をもたらす。

このため、NSTCは、QN研究の重要かつ継続的な取り組みが増加していることを認識し、以下の技術勧告(TR)プログラム勧告(PR)を行い、米国の連邦機関が取るべき行動を特定する。

TR 1:QNの使用事例に関する研究の継続
TR 2: QNのための相互に有益なコアコンポーネントの優先順位付け
TR 3: QNを支援するための従来の機能の改善
TR 4:「適切なサイズの」QNテストベッドの活用
PR 1: QNの研究開発に関する省庁間調整の強化
PR 2: QNの研究開発インフラのためのタイムテーブルの確立
PR 3: QN研究開発に関する国際協力の促進

[DW編集局+JSTワシントン事務所]